ブラウン惑星人の日々 October 2014
You are here: TPSJ Home / MEF / Future Exploration / People / Brown People
秋深まり往くボストンコモン
皆様、先週はボストンコモンでの傷害事件のことをご報告しましたが、また金曜日にワシントン州のMarysvilleという町で、高校生が死傷事件を起こしました。
http://www.nbcnews.com/...
本当に恐ろしい事件ばかりが最近起こっていると感じてしまいます。銃や麻薬が簡単に手に入り、カジノがそこらじゅうにある社会はだめだと思います。11月の始めには上院議員選挙がありますが、マサチューセッツ州でもカジノの建設を認めるという以前の法案を無効にしようという項目もあります。現在劣勢ですが、何とかしてもらいたいものです。アメリカ市民でないので投票できず残念です。
上画像:WaterFireという川面で火を燃やすためのバスケット群
さておき、今回は秋の風景をまずはご紹介したいと思います。最初の2つの写真は、私がプロビデンスの下町でバスを降りて大学へと歩く途中に見える風景です。最初の写真はプロビデンスを南にナラガンセット湾に向かって流れる川に浮かんだ、WaterFire 用の薪を入れるバスケットの群れです。この、水面に火を燃やす祭りは、先々週末ごろも行われたところで、その写真や歴史背景については、以下のサイトに説明があります。
http://waterfire.org/...
私はこれを見て、日本の鐘楼流しを思い起こしましたが、それと違って流れては行きません。説明では、Bonfire だと書いてありますが、Bonfire の起源は、骨(bone)が燃えている火とも思われているようで、まあやはり魂に関係しているという点で共通していると思います。
上画像:Rhode Island School of Design (RISD)のデザインセンター
次の写真は、その川の隣の公園通りに面した、Rhode Island School of Design (RISD)のデザインセンターの建物です。ちょうど紅葉が半分くらい進んだくらいですね。人間がどのように芸術を極めても、まだまだ自然の美には至っていないと思います。奇抜なデザインに走りがちな学校がこのような自然美に囲まれているのは皮肉かもしれません。この学校には日本人も多く通っています。
上画像:ブラウン大の正門から出て College Street を下るときの風景
しかし、どこより好きな風景は、ブラウン大学の方面やボストンコモンのものです。まだそれらも紅葉し切っていませんが、次の写真は、仕事帰りに、正門から出てCollege Streetを下る途中の風景です。木々がいろんな色に染まりつつあるのがわかります。右に看板が見えるのは、List Art Centerというブラウン大の美術館です。
上画像:ビラがいっぱい張られた、娘が住む学生寮のドア
さて、学生たちは秋学期のど真ん中で、中間試験があったりしていますが、基本的に11月下旬からの感謝祭の休みや12月のクリスマスまでにある最終試験に向けてだんだん緊張が高まっていく時期だと思います。外はどんどん寒くなりますから、中にこもってひたすら机に向かって勉強する学生が増えていくはずです。そのために、Care Packageといってスナックなどを詰めたものをお子さんにどうですかという宣伝のダイレクトメールまで来たくらいです。
私も日本出張まで5週間で、学会発表が2つ、講演会がおそらく5つくらい入るので、だんだんと忙しくなります。自分のアパートの冬支度もありますし、来週末に娘が帰ってきたら手伝ってもらおうと思います。ボストンの冬は生半可でないので、二重窓で完全に防寒体制をとらないと越えられません。
Sony Xperia LT29i Hayabusa
皆様、先週は私が通勤で歩いて通っているボストンコモンで事件がありました。
http://www.bostonglobe.com/...
このリンクの記事にあるように、2人のパークレンジャーが黒人の前科者に刃物で刺されて、一人は重傷で病院に運ばれました。一説には、この犯人はパークレンジャーにタバコかマリファナを吸っているところを注意されて、それでムカッと来て刺したとか。真偽はわかりませんが、本当だとすると、いつもパークレンジャーや警察にもっと取り締まって欲しいと懇願していた私もちょっと申し訳なく感じます。そして、私もホームレスでも誰でもタバコ吸ってるやつらに文句言いますから、いつか殺されかけるかもしれませんね。
上画像:70度Fの暖かい日に芝生で憩うブラウン大の学生達
このような事件が起こっていた先週は10月半ばとは思えないような70度F台の気温の暖かい日が多くあり、写真にあるように、ブラウン大の学生たちも半袖姿で芝生に繰り出して憩いのときを持つ光景が多く見られました。今週はそれよりも10度以上下回る普通の秋の温度になるようで、朝晩は 30 度台に冷え込むようです。やれやれ、アメリカの季節の移り変わりは、体で移動平均のような統計処理をしないと移り変わりが見えてこないノイズの多いものだと思います。やっぱり、日本は島国だからよいのでしょうか。
先週の木曜日のコロキュームは、たまにある特別な Mutch Lecture で、山で遭難した Thomas Mutch 博士の家族と友人たちの募金によって外部から講師を招待して行われる催しです。今回は、MIT の Maria Zuber でした。
Thomas A. Mutch Memorial Lecture Thursday, 4:00-5:00pm MacMillan Hall, room 115 Maria Zuber, MIT The NASA gravity recovery and interior laboratory (GRAIL) Mission to the Moon: New insights into the Lunar crust and deeper interior
GRAIL による月の重力マッピングによって内部構造が Lunar Prospector や Kguya よりも何桁も高い精度でわかり、月の内部に空洞があるとか、コアの大きさの見積もりもできたと言っていました。この後でレセプションがあっていろんな飲食物が出たのですが、私はバスの時間がある野江残念ながら見送りました。まあ食事制限もあるし、それでよかったのでしょう。
上画像:誕生日あたりに食べたケーキと、自分で買ったスマホHayabusa
そして、先日17日に私は54歳の誕生日を迎えました。大分歳を取ったものだと思いますが、誕生日のたびに、まだまあまあ健康でがんばれるのは感謝だと思います。Birthdays are always good, until you miss one.(誕生日とはいつもよいものだ、それが来なくなるまでは。)というブラックユーモアを思い出します。平日だったので、特に誕生ケーキを買ってこなかったのですが、チャイナタウンで安いショートケーキを4つ買い、翌日には、若い後輩カップルを食事に呼んだら、フルーツタルトを持ってきてくれました。そして、それ以外は誰も誕生日プレゼントをくれないので、写真にあるように、自分で意を決して自分の誕生日プレゼントを買いました。それは、「はやぶさ」です。
Sonyのスマホ Xperia TX シリーズの LT29i は、コードネームが Hayabusa なんですね。娘がブラウン大に行くときに、日本製のスマホで、性能も値段も手ごろのを選んでいたときに、この Xperia シリーズの小型機の Tipo を $70 くらいで購入しましたが、その時にこの Hayabusa も見つけていて、機会があれば買おうと思っていました。割と高いので eBay で海外から $160 で買いました。今まで1年半使った Sony Ericsson は、イヤホンジャックが壊れてしまい、Bluetooth の不便なヘッドホンで我慢していたのと、写真の質がやはり劣っていました。この新しいスマホは、やっと現代のレベルに自分もなったかと感じさせるものです。いまだに十分にその機能を使えていませんが、日本語でメールの読み書きや、Walkman 機能で音楽を聴くくらいは出来ています。どうも充電とファイル転送を1つの USB ケーブルでどうやっているのか理解しにくいところがあります。この Hayabusa とともに、はやぶさ2を支えてがんばって行きたいと思います。
地質科学から地球・環境・惑星科学へ!
とうとうボストンも暖房が必要な季節になりましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?11月は月末に感謝祭もあり、休みを楽しみにし始める時期ですが、私は30日からの2週間の日本出張の準備がだんだん忙しくなる緊張するときになりました。そんなときに、前回述べたように Xperia LT21i の充電が出来なくなったり、機械の調子が悪くなってしまったりして一層慌てています。今回の旅程は大体以下のようです。
上画像:ブラウン大学の名簿でHiroiと検索すると出る画面
皆様、先週はお休みさせてもらったので、10月の最初のお便りになります。アメリカでは今日はコロンブスの日ということでブラウン大学も休日です。日本と同じ3連休ですね。長女はこの連休に帰省していますが、大学生活に大分慣れてきたようです。最初の図は、ブラウン大のPeople Searchの画面でHiroiと検索すると出てくる私と娘の情報です。当たり前のことなんですが、たった一人から2人になったんだなあと、娘の存在を実感する親ばかの一場面かもしれません。
さて、私の学科は地質科学(Geological Sciences)から何と、地球・環境・惑星科学(Earth, Environmental, and Planetary Sciences)という学科に名前が変わってしまい、Geologyという言葉が入らないという信じがたい事態になっています。
http://www.brown.edu/...
まあ大気や水の学問はやっぱり地質というのではなかったですし、音の響きから見ても、最初の音から濁音がなくなって清音ばかりになったのはよいかもしれません。Department of が最初に付きますから、短縮してDEEPと言っている人たちも居ます。MITのAtmosphericが入った名前にあるように、地圏に重きを置いたほうがよいとも思いますが、環境と言う言葉が入る限り、大気は大きな分野なのでしょう。
毎週木曜日の4時から開かれているコロキュームでも、University of Massachusetts (UMass)からの研究者が、シベリアとかの池の地層から有機物を抽出して、それらの成分比が温度依存することを利用して過去の水温を調べる研究を紹介していました。地球温暖化とか気候変動とか言って、日本では、温暖化防止のために省エネしましょう、とか書かれているのがありますが、それは科学的に証明されていませんね。化石エネルギーを使うのをやめても気候変動を有意にとめられると言う保証は全くないはずです。私が無知なだけかもしれませんが、惑星表層の温度って、恒星からの輻射と、惑星までの距離と、反射率と、大気組成と、大循環に依存するはずで、基本的には負のフィードバックの系が存在していると思います。氷が溶けて海水の塩分が下がると、凝固点が上昇して凍りやすくなると言うような。
素人の私が考えるようなことは全て研究者が熟考して定量的モデルで計算機実験をしつくしているかと思いきや、炭素の循環にしても、それが大気・水・生命・地圏にどう分配されていくかと言う予測は難しいようです。問題は、マスコミも人々も政治的な発言に影響されて、その元になっている科学がどれだけ信用できるか調べようとしないことです。人づてに聞いたことを過信してはいけないです。私も自分の研究などで、人からの間違った評価を聞いた人たちによって如何に迫害されてきたか知れません。
本当に人間活動によって温暖化しているとしても、実は人類の未来には問題はないのです。それよりも汚染物質を撒き散らし、核実験をし、人を殺している支那とかを何とか開放するのが重要で、民主化を求める最近の香港のデモも台湾の学生たちの国会占拠も、地球と人類を痛めつけている国家や少数の悪人たちに対する抗議とも考えられます。
上画像:野菜が大目の私の新しい昼食弁当
などと地球規模の問題を語る以前に、最近私自身に大きな問題が発見されてきました。ある臨床試験の被検体としてボランティアしたときに、初めて血液中の A1c という数値を測ってもらいました。それは、ヘモグロビンにくっついた糖の量を表すそうで、血糖値(Glucose level)の過去3ヶ月くらいの平均を反映しているそうです。その値の範囲ですが、 ” http://www.mayoclinic.org/... ” によると、5.7 から 6.4 だと糖尿病になりかけている見なされるそうですが、私の値が 6.2 だったのです。それで、栄養士を紹介され、次の写真にあるように、野菜を多めにした昼食のお弁当にして、野菜を先に食べるようにしたのですが、それでも、逆に 6.3 に上がるくらいで、改善しなかったのです。それで、主治医は今、普通の食事によって起こる Type II diabetes ではなく、もともとインシュリンが不足する体質によって起こる、Type I diabetes ではないかと言っています。
まあ、その2つの検査の間に日本に18日間旅行して外食も多かったですし、知人はストレスではないかとも言っていますし、両親はそのような病気を持っていないようなので、私は医者をあまり盲目的に信じるわけには行きません。でも、計測値はうそをつかないので、また12月末に検査してから薬を飲むかどうか決めたらということになりました。とにかく、よくある病気のことですが、医者は血糖値が下がらないと恐ろしいことがどんどん起こると脅してきますし、まあ何かしないといけないのでしょう。私の問題は、Type Iなら若いときから起こっているはずなのに、なぜ特に問題がなかったのかと言うことです。もちろん、過去のA1cデータがないので、比べることが出来ないので解決しません。
少なくとも、日本に帰国するたびに、健康で居られることに感謝して、一期一会の精神で人々との出会いを大切にするべきと感じます。