ブラウン惑星人の日々 January 2014
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日本はアジアの盟主たれ!
新2014年も1ヶ月が過ぎようとしていますが、皆様よい冬をお過ごしでしょうか?キャリアとかで望みが叶わない私ですが、良い事もあるもので、ずっと願ってきたボストンでの公園内での禁煙が今年から実現しました。例えば、以下の記事にあります。
http://www.cityofboston.gov/...
http://boston.cbslocal.com/...
罰金は何と$250です。ちゃんと警察が取り締まってくれるかどうかは別として。
これは、最近マリファナとかも規制が緩くなってきたこともあり、皮肉ですが、それ故にタバコと一緒に公園内では禁止しようということになったようです。いずれにせよ、これでいっそう合法的に、ボストンコモンで歩きタバコしている人たちに苦情を呈することができます。やっぱり、私と同じように、子供たちも遊ぶ公園で喫煙をする非常識な人々に憤慨していた人たちがいたのですね。
今日は土曜日ということで、いつものように Chinatown の YMCA に水泳や他の運動に行くのですが、ちょうど eBay で品物が1つ売れたので、土曜日でも1時まであいている郵便局に小包を届けて、それから歩いて YMCA に向かいました。すると、ボストンでは大手のスペイン系銀行である Santander Bank の前で、中共政府に対する抗議の一連の立て看板がありました。以下の写真をいくつかご覧ください。
上画像:チャイナタウンの銀行の前に並んだ一連の中共政府への抗議立て看板の半分
上画像:中共政府の歴史的殺人行為を説明しているらしい立て看板
最初の写真には片側しか写っていませんが、銀行の前の歩道の両側に並んでいて、写真と説明でかなり説得力がありそうです。すべて理解できるわけではないですが、2つ目の写真で拡大した、中共の65年ほどの歴史で8千万人の人々を殺戮してきたというのは驚くべきことです。建国の革命、法輪功などの宗教弾圧、文化大革命や天安門事件のような言論弾圧、等々で片っ端から自国民および周辺の民族を殺してきたようですね。
神も仏も信じない、人間を動物か虫けらのように扱う共産主義者らしい行動ですが、そんな極悪非道の国を放ったらかしているアメリカなど力を持っているはずの国々も悪い国かもしれませんね。ユダヤ人を6百万ほど殺したヒットラーも極悪人とされていますが、毛沢東は文化大革命で10年間に773万人を殺したとされていますし、こんな邪悪な帝国が65年も続いて、日本のような正直国家を悪者呼ばわりしているのは、笑い話にもならない呆れた事ですね。
日本に生まれ育った我々は本当に幸せだと思います。安倍首相と他の閣僚たち、そして自衛隊にはしっかりと日本を守ってもらいたいです。そして、日本がアジアを守る盟主となって、また世界を守る第3極としての役割を果たして欲しいものです。そうそう、そのためにも、東京都知事には田母神さんが良いと思いますね。
という風に、地球の反対側の支那や日本のことを心配する前に、私の将来(2年後)の給料のことを考えないといけなくて、先日も、新たに RELAB を管轄することになった Ralph Milliken と、どういう研究計画を NASA に申請しようかと議論してきました。前回もお話した JSC の隕石の分光サーベイは1つの有力候補だということになりましたが、Curator との打ち合わせとか、今までの研究の論文書きとか、いろいろ準備が必要です。まあ希望を持って進むしかないですね。
国益に供する
今日はまた Martin Luther King, Jr. 牧師の誕生日ということで私も仕事が休みでした。アメリカによくある、月曜日に持ってきて3連休にするというパターンです。日本もそのようになってきたようですが。ただ、アメリカは、州や会社によってどの祝日を休みにするかが異なります。例えば、私の住むマサチューセッツ州では、2月の President’s Day は休日で学校も休みですが、ロードアイランド州にあるブラウン大学はそれを休日にはしていません。また、ロードアイランド州には8月に日本に勝った日として Victory Day(昔はVictory Over Japan Day)がまだありますが、他にはそんな休日をいまだに祝っている州はありません。なので、私は President’s Day は皆が休んでいるのに仕事に行き、Victory Day は皆が働いているのに休んでいるという状態になります。
先日学部および関係する人々と話した結果、NASA 科研費の SSERVI で 50 % の給料と残りの 50 % も他の研究費や大学の方から出て2年間はもらえるようですが、2年後にどうするかの対策を今から採り始めないといけないです。今回も PGG という科研費に 20 % 申請したものが落ちてしまいましたし、同じテーマで何度も申請するのも能がありません。1つの考えは、2010年から続けていて、学振からも研究費をもらっている極地研(NIPR)隕石の可視・赤外分光サーベイを NASA ジョンソン宇宙センター(JSC)の隕石についても行うというものです。ただもちろん、過去に3年間居たとはいえ、JSC は NIPR よりもずっと敷居が高いですし、外国人に対するセキュリティー意識も強いでしょう。しかしながら、申請してみる価値は大きくあります。
とにかく今日は休みだったので、娘たちに頼まれたルースリーフと印刷用紙を Staples という文具店で購入し、1月から復活した YMCA の会員資格を使って水泳と船漕ぎ運動をし、最後に McDonald’s でブラックコーヒーと中サイズのフレンチフライを注文して、リーダーズダイジェストを読みながらゆっくり堪能してきました。子供たちに聞いたのですが、日本ではフレンチフライというのは通じないそうで、ポテトフライというそうですね。今日はいつもと違う Staples の店に行きましたが、14年も住んでいるボストンとはいえ、まだまだ滅多に通らない道や、知らない店などがありました。アメリカでは店舗がつぶれたり置き換わったりがしょっちゅうで、日本のように老舗が同じ場所に何十年もあるというのは稀かもしれません。
なお、本年から RELAB の責任者が私の恩師である Carle Pieters から Ralph Milliken に変わりました。私よりも20歳とか若い Assistant Professor ですが、いろんなアイディアに満ちていてがんばってくれるでしょう。ただやはり、年季の入った教授たちと違って科研費を取ってくる手腕はこれから磨かないといけなくて、私がやはりがんばらないと、Carle の時のように任せきりではだめでしょう。後2年半して、次女まで高校を卒業するようになれば、ボストンに居る必要はありませんし、娘たちが大学でちゃんと奨学金をもらえれば、私があまり稼ぐ必要もないでしょう。悲観的になっているように思えますが、優秀な人材を最低2人残していくことが結婚した2人の人間の基本的な責任だと思っているので、2016年がやはり重要な年になります。
ただもちろん、はやぶさ2の小惑星ランデブーの2018年には科学者として貢献したいので、できれば1年半の間宇宙研に特任研究員か何かとして出張して行きたいですね。いくら周到に準備してシナリオを作ったとしても意外なことが起こるのが惑星探査の常です。小惑星1999JU3とのランデブーについても同じことが言えます。そんな時に臨機応変に現場の人間と蜜に情報交換しながらミッションを成功させるには、地球の裏側で手をこまねいているわけには行かないと思います。JAXA および宇宙研の方々には、はやぶさミッションの科学での私の貢献を認めてもらえるならば、それ以上に難関のはやぶさ2で如何にしたら私の実力を十分に発揮して国益に供せるかを真剣に考えてほしいものです。
寄稿一周年
皆様、今週はこのブログを書き始めてちょうど1年経つ週です。愛読して下さっていた方々には感謝申し上げます。いろいろ問題発言に思われたり、個人のマニアックな内容もあったと思いますが、少なくとも事実のみを正直に書いてきたつもりです。こうして、今年のLPSCの発表要旨書きを終えて、雪や風邪で大学の仕事を休んだりして時間があると、過去1年のことおよび昨年出した東大への公募のこととかが思い出されます。後者は何も音沙汰がないのでまたきっと足きりにあったのでしょう。探査をやっている人を採りたいというので、非常に期待していたのですが。今度は北大の公募が出ていますが、特に細かい分野は指定していないようです。
北大といえば、Boys, be ambitious! で有名な William Clark 博士がたった1年の教鞭を取った間に当時農学校だった学生たちに大きな感銘とキリスト教精神を与え、次の年にその先輩たちから学んだ学生の中から、内村鑑三や新渡戸稲造といった日本を代表するキリスト教学者たちが輩出されたのですね。この Clark 博士は実は、私の住むマサチューセッツ州のボストンから4時間くらいバスに乗ったところにある、Amherst 大学の出身で、州立の農学校を設立した人で、今はマサチューセッツ州立大学 Amherst として大きな大学に成長しています。今年大学に進学する長女は、ハーバードやブラウン大学と共に、これら 2 つの Amherst にある大学にも応募しています。アメリカ生まれだということもあり、Clark 博士や北大とのつながりは知らなかったようですが。
やっぱりできればハーバードに行ってほしいですが、私が20年近く働いているブラウン大学でもよし、それもだめならば、ボストン周辺、最後は遠い Amherst でしょうか。いずれにせよ、奨学金や学費減免の制度と、ブラウン大学の職員としての年間1万ドルまでの補助金でほとんど学費をまかなわなければ、娘を大学に送ることはできません。悲しいことですが、大学の安月給で働いている親を持つ子供の皮肉な運命でしょう。日本ならば、大学教授とか給料がよいですし、大学がアメリカほど高くつかないので、何も問題はないでしょう。うらやましいことです。
この1年で、日本では安倍政権が日本を復活させ、2020年の東京オリンピック開催が決定し、はやぶさによるイトカワ試料の解析結果を持ち寄った初めての国際会議が宇宙研で持たれ、イプシロンロケット打ち上げが成功し、はやぶさ2の予算通過と、12月打ち上げに期待が膨らみ、私は新たな NASA 研究費の元で苦しい出発をしながらも娘を大学に送らねばならない時になりました。母が毎月費用が嵩む施設に入っていると同時に父も85歳になって認知症の心配があることも加わって、ピンチなのですが、はやぶさが起死回生を果たした如く、私に使命があるのであれば、はやぶさ2の帰還する2020年までがんばれると信じています。
その経済的困難と、私の惑星探査への貢献のために、そろそろ本を著さなければと密かに考えています。例えば表題は、「はやぶさ計画で日本の国益を守った私の闘い」とかです。あとは、隕石とID理論関係でしょうね。出版社とコネのある方に出会えたら幸いなのですが。それも運の強弱のうちでしょうね。
2014年
皆様、遅ればせながら新年明けましておめでとうございます。とうとう時は2014年、はやぶさ2打ち上げの年ですね。はやぶさ初号機がまだ飛んでいる最中に、2010年に打ち上げたいと希望していた計画でしたが、途中、悪なる政権のために中止の危機もあったように思いますが、来年度はちゃんとフルに予算が付きそうで、本当に喜ばしいと同時に、ミッション側には責任を感じざるを得ない年になりそうですね。
日本では正月3日間が休みになるのが通常でしょうが、アメリカでは長くてもクリスマスの2日くらいと、1月1日だけが休みです。ブラウン大学は、前学長の Ruth Simmons が Winter break ということで、12月24日から1月1日までの9日間を冬休みにしてくれました。私の場合は、昨年の有給休暇が余ったので、繰越できない2日分だけ休みを取ったので、12月20日から1月1日まで13日間も休みを取り、更に、1月2日の午後から雪で大学が2時半から翌日終日まで閉鎖したために、今年は実質ほぼ17日間くらいの休みになりました。その間に、LPSCアブストラクトも書き終え、ほっとして、日ごろ読めていない本とか読みました。
一昨日は、午後から「永遠の0」を読み始め、夢中になってしまってよく午前5時過ぎまで徹夜でその文庫本600ページを読みきってしまいました。大東亜戦争当時の日本の軍の兵たちの待遇の悪さとか、指揮官たちの決断の甘さなど、アメリカ軍と比べた日本の反省点は多いものの、そんな中であるがゆえに、家族と国のために命をかけて戦った兵士たちの犠牲的姿に感動しました。我々の先人たちが平和で幸福な未来の日本を夢見て他界していったその思いを無にしてはいけません。私は苦しいときにいつも特攻隊員たちを思います。私が如何に苦労と感じていても、彼らのその絶望の中での奮闘振りに比べれば取るに足りないことです。そういう意味で、彼らの犠牲は決して無駄にならずに、日本人一人ひとりの心の中で生きているのです。
支那朝鮮が日本に攻撃的になっている今、この作品の映画を若者を含む多くの日本人が見て感動しているのは、決して偶然ではないでしょう。やっと日本にも普通の国なみの愛国心を回復する好機が来たと感じています。
上画像:ボストンコモンに大晦日に作られた氷の彫刻
さて、ボストンでの年末年始は恒例の First Night celebration です。最初の写真は氷の彫刻で、巨大タコに捕まった女性を助ける男性のようですね。これはボストンコモンの Frog Pond スケート場の横に作られたもので、ここだけでなくて、ボストンのいろんな拠点に氷の彫刻が作られたようです。
上画像:ボストンコモンで花火を見る人々
その次の写真は、花火が始まって人々が見入っているところです。私としては、やはり日本の年越しそばや除夜の鐘が懐かしいですが、アメリカではクリスマスが大きな休日だったので、年末年始はそれに対比して小さな祭典です。
明日からまたフルに仕事の週が始まります。とっても寒いボストンですが、また3月の LPSC に向けていろんなことがありそうです。ちょっと心配なのは、以前まで私の給料および RELAB を支えてきた NASA Lunar Science Institute (NSLI) の研究費が切れて、Solar System Exploration Research Virtual Institute (SSERVI) が取れたのですが、私の給料はたった 50 % を 2 年間だけしか申請していません。心配しなくてよいと言われているものの、一体これからどうなるのか誰も確実には予測できません。私個人で申請していた planetary Geology and Geophysics (PGG) という科研費も今回落ちてしまいましたし。どうやら私は呪われているのか、そろそろ潮時なのかもしれませんね。