TPS エミリー女史がブラウン大学でセミナー.October 17, 2017


日本の皆様、ボストンで深まりゆく秋を楽しんでいる私からまたお便り申し上げます。と言いつつ、実は先日突然私のノートパソコンが死んでしまい、テキサス州にある製造元の ASUS のサービスセンターに送り返したのですが、いつ治ってくるのかまだ不明です。11月5日から日本にまた出張する私にとってちょっと深刻な問題で、この文章もひとつ前の同じく ASUS のノートで書いていますが、右矢印・引用マーク・左鍵括弧という3つのキーが死んでいます。これは困ったものです。こういう時に備えて、今修理中のが帰ってくる前に予備を買っておく必要があるかもしれません。

更には、RELAB の双方向反射分光器の近赤外用の検出器も今修理中で、測定がないので、最近は炭素質コンドライトチップの反射スペクトルの解析をしながら、論文に早くまとめようと尽力しています。特に含水鉱物の 3 ミクロン吸収帯のガウス関数分解です。なお、既に論文を出版した、火星隕石と月隕石の写真とスペクトルデータは私の Web サイト以外に、RELAB のデータベースに加えました。炭素質コンドライトも加えましたが、まだ非公開で、論文が出た後に公開されます。

SPECIAL PLANETARY GEOSCIENCE SEMINAR
Wednesday, October 11th, 12:00 (noon), LF 209
Emily Lakdawalla, The Planetary Society

“The World’s Got Talent: Amateur Image Processing and the Benefits of Professional-Amateur Collaborations”
 

下画像:先週あった Emily Lakdawalla の昼食セミナーのチラシ。


 

今回のセミナーの内容は、惑星探査での画像などのデータが Web でリリースされると、素早くそれらを処理して美しい画像・映像に仕上げることができるアマチュアが多くいるので、如何にプロたちと Win-Win の関係でうまくやっていけるかという点が主だったと思います。その傾向は、特に火星の双子ローバーの時に映像をすぐに Web で公開し始めた時に加速されたようです。

はやぶさ2の来年夏の小惑星リュウグウへの到着・ランデヴーの際にも、科学者の仕事を奪わない程度に早く如何にデータを公開できるかがひとつの課題になるかもしれません。普通は1年という期間を設けていると思いますが、NASA などと違い予算も人材も限られている日本ではそれでも挑戦的な短期間だと思います。

なお、日本出張中の日程がほぼ決まりましたので、概要をここに記しておきます。近くの方、ぜひ声をかけてください。

11月6日(月)伊丹空港着
8-9日(火-木)阪大豊中キャンパスで宇宙風化実験と授業
10日(金)香川県の観音寺高校で講演
11日(土)呉で一般講演
12日(日)熊本で一般講演
13日(月)宮崎北高校で講演
14日(火)東大駒場キャンパスで宇宙風化研究会
15-16日(水-木)阪大豊中キャンパスで実験と授業
17日(金)奈良県の青翔高校で講演、晩に一般講演
18日(土)奈良県の西大和学園で講演
19日(日)伊丹空港発
 

色々合わせて、10回くらい講演や授業や発表などがありそうです。特に11月8日と15日の午前中は、佐々木晶さんの授業を担当させていただけるようになりましたので、KASIで6月に行った集中講義の一部を教えたいと思っています。また、香川県と宮崎県と奈良県で講演をするのは初めてなので、楽しみにしています。日本の秋も楽しめたら幸いと思っています。残念ながら温泉に行く時間はなさそうですが...
 

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