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IMAGE LIBRARY 太陽系 - Solar System

Modified: December 03, 2016

Saturn - 土星 Chapter 3

 

土星のリング系

美しい土星のリング系。1981年07月21日、探査機ボイジャー2号が土星から 339万 km の距離から撮った画像である。 リング系中央の黒い溝はカッシーニの間隙、端に見える細い微かな筋がエンケの間隙である。画面下で白く見えるのは衛星のレア、右上に見えるのが衛星ディオーネである。
 

 

リング系のクローズアップ

探査機ボイジャー1号が土星に最接近(1980年11月12日)した後、約 150万 km の距離から撮影した画像である。一番外側に見える細い線が F 環、その内側に A 環、A 環の中にあるエンケの間隙(細い黒い筋)、カッシーニの間隙(太い黒い溝)、B 環、C 環そして最も内側が D 環である。F 環の外側に G 環と E 環があるが、非常にかすかなリングなのでこの画像では見えない。C 環が土星の反射光で最も明るく見え、最も内側の D 環は粒子が黒いこととその数が少ないため、他のリングより暗く見える。
 

 

リング系の色彩

1980年08月17日、探査機ボイジャー2号が 890万 km 手前から撮った画像である。 白、オレンジ及び紫外のフィルターで撮影した画像を、コンピュータ処理で合成したものである。
 

 

A 環

ここからの3枚の画像(A 環・B 環・C 環の画像)はいずれも、1981年08月23日、探査機ボイジャー2号により撮影されたものである。(A 環とB 環は、土星から約 280万 km、C 環は約 270万 km)
 

 

B 環

カッシーニの間隙(画面中央)の内側が B 環、外側が A 環一番内側の黒い部分は C 環である。B 環は粒子が密に詰まっているので、A 環よりも光をよく反射して明るく見える。スポーク状の微粒子の集合体(後述)が薄い影となって見える。B 環の中を、パーンが羊飼い衛星となってまわっている。A 環同様、緑、紫、紫外線のフィルターで撮影された。B 環の幅は 2万 5,600 km。
 

 

C 環

緑、紫外線及び白色フィルターで撮影された。画面の端の黄色い部分は B 環である。C 環の中には、少なくとも60本以上の明暗の小環が詰め込まれている。C 環と B 環の色の違いは、構成粒子の組成が異なるためである。別名クレープ(ちりめん)環とも呼ばれ幅 1万7,500 km のリングである。
 

 

B 環のスポーク

B 環に見られるユニークな無数の影。自転車の車輪のスポークに似ていることから、B 環はスポーク環とも呼ばれている。探査機ボイジャー2号の画像を分析した結果、この影は直径が 1ミリミクロンの極小微粒子の集合体であることがわかった。
 

 

カッシーニの間隙

土星のリングを構成する主要な部分(A 環と B 環)の間にはっきり見える隙間で、その幅は 2,600 km ある。1675年フランスの天文学者ジャック・カッシーニにより発見された。当時は、全く物質が存在しないすきまであると考えられたが、探査機ボイジャー2号の観測から、この空隙には5本の小環があることがわかった。
 

 

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