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IMAGE LIBRARY 太陽系 - Solar System
Mercury - 水星
水星は太陽系で二番目に小さい惑星である。常に太陽の強烈な輝きの中にいるため、見ることができるのは日没直後や日の出直前のわずかな時間だけである。水星はまた、太陽の強力な重力を受けて太陽軌道を秒速 47.36 km で回る最速の惑星である。水星が太陽を一周する1年は、ほぼ地球の 88日分に相当する。日の出から日の出までの1日は、地球の 176日分となり水星の 2年分に相当する。ごく薄い大気と、地球の 1/100 の弱い磁場がある。水星は、太陽系では寒暖の差が最も著しい惑星である。水星に遭遇した探査機は、マリナー10号だけである。
あばただらけの水星
1974年03月29日、探査機マリナー10号が1回目の最接近の後に撮った画像である。あばただらけの表面は、約 40億年前に無数の天体による激しい衝突のために出来たクレーターのためである。
右側は、水星の南極地域を中心とした画像である。水星には、小さな衝突により直径数 km のおわん型のクレーターがあり、大きな衝突になると中央に小山ができる深皿型のクレーターが形成される。水星には大気がほとんどないために、クレーターが風化せずに残されている。
カロリス・ベイスン(盆地)
直径 1,300 km 、水星の直径の 1/4 をしめる代表的な衝突クレーターである。直径約 100 km くらいの小惑星が衝突した跡であると考えられている。
この盆地の内部は比較的滑らかな平野で、衝突の衝撃で噴き上げられた同心円状の山脈がいくつも出来ている。一番外側のカロリス山脈は高さが 2.000 m もある。画面上のやや暗い地域がカロリス盆地である。カロリスとは、ラテン語の「熱」を表わす。1974年03月29日、探査機マリナーにより撮影された。
ディスカバリー・ルーペス
ルーペスとは、高さが数百 m から数 km の断崖地形である。水星が形成された後、巨大な鉄の核が縮んで地殻が歪んだために形成された。
ディスカバリー・ルーペスは代表的な断崖地形で、長さ約 500 km 、高さ 1 km に達する。この地形は水星の南緯 38 度、西経 54 度に位置し、古いラモー・クレーターを横切っている。この画像は1975年03月16日、探査機マリナー10号が3回目の最接近時に撮影したものである。
カロリス盆地の反対側にできた特異な地形
カロリス盆地を形成した大衝突の衝撃波が水星の表面と中心を伝わり、ちょうど反対側で交錯して「特異な地形」と呼ばれる歪みが生じた。ここでは、低い山々と浅い谷が複雑に錯綜する混沌とした地形が見られる。
水星の表面を明るく輝かす光条クレーター
水星には、少なくと 100 個の光条クレーターがある。光条はクレーターを中心に放射状に伸びる光の筋で、衝突で飛び散った白い物質であると考えられている。
画面左上に見えるのは、南緯 37.5 度、西経 85.5 度に位置する直径 35 km のコプリー・クレーターである。マリナー10号が最初の2回の最接近で撮影した画像を合成したものである。
芸術家などの名前が付けられたクレーター
ギリシャ神話によると、マーキュリー(ギリシャ神話でヘルメス)は竪琴の発明者で、芸術に造詣の深い神とされている。こうした伝説から、水星のクレーターには古今東西の有名な芸術家や文学者の名前が付けられている。紫式部や安藤広重の名前も見られる。
画像上から、ボッカチオ、ドフトエフスキー、シェクスピア、バッハ、ミケランジェロ.
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