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土星の嵐
珍しい土星の嵐の画像。赤道周辺で白い矢尻のように見える。幅約 9,000 km と、地球の直径に迫る大きさである。この嵐は地球上の雷雲に似て、上空に向かって噴き上げる暖められた空気によって生ずる。この画像は、1994年12月01日にハッブル宇宙望遠鏡が異なるカラーフィルターで撮影した画像を合成したもので、色彩的には土星の地色に近い。嵐の中に見える白い雲は凍ったアンモニアで、暖められたガスが冷たい雲の上層を通過すると発生する。土星は強風の惑星でもあり、赤道での風速は時速 1,800 km にも達する。この時点での地球・土星間の距離は、約13 億 5,000万 km で、土星の北半球は夏を迎えている。
土星のオーロラ
1997年10月ハッブル宇宙望遠鏡がに搭載された宇宙望遠鏡撮像分光器(STIS)で撮影された。STIS は従来の紫外線撮像器よりも10 倍以上の感度を備えているために、このような詳細なオーロラの撮影が可能となった。土星のオーロラも太陽風がもたらす現象で、蛍光色の発して夜空を照らす。しかし、紫外線でないと見ることは出来ないので、地球からは観測できない。土星のオーロラは、1979年、探査機パイオニア11号が北極上空で観測したの初めてである。この時点における地球・土星間の距離は、約13 億 km である。
土星の赤道にかかるリングの影
1981年08月11日、探査機ボイジャー2号が土星に向かう途中 1390万 km 前方から撮影した画像である。土星の中緯度(画面右下)には、斑状の台風の渦が見える。表面の白っぽく見えるリボンのような帯は、高速のジェット気流で、秒速約 150 m の速度で流れている。
土星の大気
1981年08月19日、探査機ボイジャー2号が捉えた土星の雲の上層部である。画面中央に見える褐色斑は、時速 70 km で西に吹く気流の渦(最小のものでも、幅は約 130 km)である。 その右のブルーの波形模様は、時速 540 km で東に向かう風を表わしている。実際は、褐色をしているものと考えられている。この画面は、右から左まで約 5万2,000 km の広さに相当する。 北は画面の右やや上にあたる。上から時計回りに、西北東南である。
褐色斑のクローズアップ
探査機ボイジャー2号が、1981年08月23日および08月24日に撮影した褐色斑とその周囲を撮影した画像で、いずれも緑色のフィルターで撮影された。画面は、斑の周囲を循環する高気圧性の気流の渦である。画面の領域は、上が幅約 2万 km、下が幅約 1万7,000 km である。
ユニークな土星の衛星、タイタンとミマス
土星には18個の衛星があり(執筆当時)、地上の観測時代においては太陽系で最多数の衛星を誇っていた(現在は、天王星が最多数(21個)の衛星を持っている(これも執筆当時))。中でも、最も注目されているのが土星系最大の衛星タイタンである。もう一つの衛星ミマスには、巨大な衝突クレーターがある。
衛星タイタン
タイタンは直径 5150 km の木星の衛星ガニメデに次いで、太陽系で二番目に大きい衛星である。大気の厚さは 200 km と、太陽系のどの衛星のよりも濃密である。主成分は地球と同じく窒素で、その他メタンとアルゴンがある。厚い大気の中には、40億年前の地球の原始大気環境が封じ込められていると考えられている。現在、NASA の土星探査機カッシーニが2004年の到着を目指して飛行中である。1980年08月22日、探査機ボイジャー2号が、450万 km 先から撮影した。
衛星ミマス
画面の正面に見えるのが巨大な衝突クレーターのハーシェルで、直径は約 130 km あり、直径 398 km のミマスの 1/3 に相当する。クレーターの深さは約 10 km である。ミマスは、ハーシェルを形成した巨大な天体の衝突で出来たものと考えられている。1980年11月12日、探査機ボイジャー1号がミマスから約 32万4,000 km 先から撮影した。
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