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IMAGE LIBRARY 太陽系 - Solar System
Saturn - 土星 Chapter 1
太陽系の宝石と言われている土星は、木星と同じく大部分が水素とヘリウムで出来ている。その中心部には小さな岩石の核があり、その周囲は高圧のため水素が金属の層を成しており、液体水素の層がその上を覆っている。地球と比べると、直径は約 9 倍、質量は 95 倍もあるが、密度は太陽系の惑星の中で最も低い水の約 0.7 倍に過ぎない。もし巨大な大海があれば、その中で浮くことになるであろう。 土星の華は何と言っても、魅惑的な7本のリングである。
土星いろいろ
先ず、アメリカの「スカイ&テレスコープ」が今年の新年号に掲載した、1900年代の Most Inspiring Images(最も魅力的な天体画像)のベストテンに入賞した画像を紹介する。 1981年07月21日、探査機ボイジャー2号が土星の 3390万 km 先から撮影した。画面下の漆黒の宇宙空間には、衛星のテティス、ディオーネそしてレアが並んで写っている。土星の左下に見える小さな点は、衛星ミマスである。
フォールスカラーで撮った土星
左の画像は探査機ボイジャー1号が1981年01月18日に、右の画像はハッブル宇宙望遠鏡が1998年01月04日撮影したものである。
ブルーは土星の雲を覆う大気の色である。色のグラデーションは、雲の粒子の大きさや組成の違いによる。土星の雲の主成分はアンモニアである。緑と黄色は、雲に懸かる霞である。緑は薄い霞、黄色は濃い霞を示す。 赤とオレンジは、大気の上層に達している雲の色である。赤はオレンジより高い雲を示す。南極の濃い紫(下の画像)は、雲に空いた大きな穴を示す。
リングの縁近くではっきりと見えるのが、A 環と B 環を別ける有名なカッシーニの間隙である。 隙間とはいってもこの中には1000本以上の小環が存在する。
日没の土星
太陽がリングの平面下に没した直後の茜色に染まる土星を捉えた珍しい画像である。この時、地球はリングのやや上に位置していた。夕陽に照らされて、主なリング構造が黄金色に浮かび上がって見える。外側から内側に向かって、F 環(最も明るい外側のリング)、カッシーニの間隙(A 環と B 環の間のすきま)そして C 環。 これは、構造密度が低いため、その中を通り抜けた太陽光に物質が反射したためである。1995年11月21日、ハッブル宇宙望遠鏡により撮影された。
ほぼ真横から見た土星
これは、地球から土星のリングをほぼ真横に見た状態の画像である。土星のリングは非常に薄く、僅か数 10 m に過ぎない。従って、二つの惑星の位置関係から、リングを真横に見る状態になると地球から見えなくなってしまう。土星に写る黒い斑点は、土星最大の衛星タイタンである。リングの左上に見えるのは、衛星ミマス、右上下に群がっているのは、左からテティス、ヤヌス及びエンケドラスである。1995年11月17日、ハッブル宇宙望遠鏡により撮影された。
リングに懸かる土星の影
左は、1980年11月06日(最接近の4日後)、探査機ボイジャー1号が土星から530万 km 離れた時に撮影した画像である。
右は、1981年08月29日(最接近の4.5日後)、探査機ボイジャー2号が土星から480万 km 離れた時に撮影した画像である。いずれも、地球上の観測では見ることが出来なかった眺めである。
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