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IMAGE LIBRARY 太陽系 - Solar System

Modified: December 03, 2016

Jupiter - 木星 Chapter 2

 

白斑(画像は左に90度倒れています)

白斑は、木星の南極地域でしばしば見られる一時的な雲の渦巻(巨大な嵐)である。

左と中央の画像は、1930年代に出現した classic white ovals と呼ばれる長命の3つの白斑を、1997年02月、探査機ガリレオが自然色とフォールスカラーで撮影したものである。周りの風は左回りに旋回する高気圧のメカニズムの振る舞をしている。白斑の間に見える梨の形をした茶色い領域は、右回りに旋回する低気圧のメカニズムで、その色はおそらく硫黄の化合物のためであろうと考えられている。 ライトブルーは薄い高層雲、やや赤い色は低層雲、そして白は厚い高層雲を示す。紫は澄んだ低い大気を覆う靄である。

右は、1998年02月、2つの白斑が一つになったところをガリレオが撮影した画期的な画像である。梨形の渦は消滅している。木星は太陽の裏側に位置していたので、地球からは観測できなかった。この白斑は、ちょうどフィギアスケーターが腕を体に引き付けて高速でスピンするように、更にスピンを増して縦(横)に広がっている。
 

 

ホットスポット

木星の赤道地域には、内部の放射熱の出口に当たるホットスポットと呼ばれる領域がある。画面は幅3万4,000 km 、高さ1万1,000 km のホットスポットの領域である。左の画像は肉眼で見た場合、右の画像は、雲の厚さと高度を明らかにするためにフォールスカラーで撮影したものである。中央に見える穴は空気が下降する領域で、ここでは局所的な嵐が起っている。ブルーは薄い高層雲、赤は低層雲、白は厚い高層雲を示す。この画像は、1997年12月17日に探査機ガリレオが撮影したものである。
 

 

木星のオーロラ

オーロラ(画面で白く光る帯)は、木星周囲の高速で動く荷電粒子が上層大気の原子や分子にぶつかった時に生ずる。1996年11月09日、探査機ガリレオが木星の北半球の赤道近くで生じたオーロラを可視光・近赤外線(400~1,100ナノメートルの波長)で撮った画像である。
 

 

木星の稲妻

木星の稲妻の発生頻度は地球ほどではないが、そのエネルギーは数十倍も強力であると言われている。1997年10月06日、探査機ガリレオが水で出来た雲の中(3ヵ所)で発生した稲妻を捉えた。画面の最も明るい稲妻は、1秒間に3000万ワットのエネルギーを放出した。 このエネルギーで、 地球の稲妻よりも数百倍も明るい光が放射された。
 

 

木星の雷雲

画面で白く見えるのは、 幅1,000キロの周囲より25キロ高く聳える厚い雷雲である。その左に見える赤い部分は、 周囲よりも50キロ低いアンモニアの雲で、 更に50~75キロ下に水の雲がある。 この水の雲は、 地球の海面よりも約5倍高い気圧で発生する。
 

 

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