小惑星探査機 OSIRIS-REx リエントリ・カプセル放出、そして新たな旅へ!

JST : 2023年09月24日23時42分大気圏突入
 

2023年09月24日日曜日の早朝(PDT)、OSIRIS(オシリス、オサイリス)-REx 探査機から放たれたリターン・カプセルは、2016年の打ち上げ以来初めて地球の大気に触れます。中に収められているのは、2020年にベンヌの表面から採取された推定 8.8 オンス(250 グラム)の岩石質物質で、NASA においては初の小惑星サンプル・リターンとなります。

地球に接近する際、OSIRIS-REx 探査機はサンプル投下のための減速は行わず、地表から 63,000 マイル(約 102,000 km)の距離(地球から月までの距離の約 1/3)からカプセルをリリースし、カプセルは前方の地球大気圏に向かって進んでいきます。リリースから 20 分後、探査機本体はスラスタ噴射マヌーバによって地球の通過軌道を通り、次の目的天体である小惑星アポフィスに向います。ここからの探査機は OSIRIS-APEX(OSIRIS-Apophis Explorer)という新しいミッション名が与えられ、太陽系の新たな探査に向けて旅を続けて行きます。
 


観測速報

井上毅(明石市立天文科学館)
2023/09/24.12:20-12:30 UTC. ITelescope T31
元稿は、以下です。
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井上毅(明石市立天文科学館)
2023/09/24.12:20-12:30 UTC. ITelescope T31
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姫路市宿泊型児童館「星の子館」
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三島和久(倉敷科学センター)
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織部隆明(鳥取市さじアストロパーク)
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FUKUI_Keiichi
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なよろ市立天文台きたすばる
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星の観察館「満天星」
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星の観察館「満天星」
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東京大学 木曽観測所
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JAXA追跡ネットワーク技術センター(美星スペースガードセンター)
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ESA
09月16日、テネリフェ島にある ESA の光学地上局望遠鏡によって、466 万 km の距離から撮影に成功。
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Virtual Telescope
宇宙の不思議をライブでリアルタイムに、ウェブを通じて直接ストリーミングする施設。
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Satellites By Telescope
オーストラリアのニューサウスウェールズ州にあるサイディング・スプリング天文台の 1,000 mm 望遠鏡で撮影に成功。
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Daniel Parrott(ダニエル・パロット)
オーストラリアのサイディング・スプリング天文台で 510 mm の望遠鏡で捉えた動画。
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2023年09月24日のリエントリ・カプセル放出&地球フライバイ観測のお勧め


これまでの経緯

早くから協力関係を構築してきた「OSIRIS-REx プロジェクトチーム」と「はやぶさ2プロジェクト」は、探査・研究だけではなく、一般市民に向けた「教育・アウトリーチ」についても国際協力の一環として関係構築を推し進めてきました。
前回2017年のスイングバイ観測について両プロジェクトが協議を続けた結果、日米での共同観測としてのキャンペーンを実施するという結論に至り、「はやぶさ2地球スイングバイ観測キャンペーン」同様に、プロジェクト側から TPSJ、JAPOS にキャンペーン展開の依頼が届きました。
公開天文台・一般観測家によって得られた観測データは、「OSIRIS-REx プロジェクトチーム」に資料として提供させて頂き、キャンペーンチーム側でもキャンペーン成果として広く一般に公開させて頂きました。
 


地球フライバイ&リエントリー・カプセル放出観測情報

観測ガイドを作成しました。

OSIRIS(オシリス、オサイリス)-REx 探査機と帰還カプセルの日本での観測条件


2023年07月の最終軌道調整マヌーバ以降のトピックス

September 11, 2023 : OSIRIS(オシリス、オサイリス)-REx 探査機、リエントリ・カプセルの着地点を確実にするためにコースを微調整

September 08, 2023 : 2023年09月24日、OSIRIS(オシリス、オサイリス)-REx 探査機が放つリエントリ・カプセル着地までの時間割

August 31, 2023 : オシリス(オサイリス)レックス探査機の地球フライバイ、あらゆる事態を想定したシナリオで臨む II

August 17, 2023 : オシリス(オサイリス)レックス探査機の地球フライバイ、あらゆる事態を想定したシナリオで臨む I

July 26, 2023 : オシリス(オサイリス)レックス探査機、地球フライバイのための軌道調整最終マヌーバを完了
 

TPSJ から、地球に迫る潜在的に衝突の危険性を持つ小天体への「宣言」

天体の観測条件上、地球から見た軌道として太陽方向から近づく天体の発見は難しく、その発見は地球最接近直前になることが多くなります。地球を通り過ぎてからの発見も多くあります。常時、少なくない数の小天体の地球近傍通過を MPC(小惑星センター)は伝えています。国内ではアマチュアやスペースガードセンターのような専門施設が接近を報じていますが ... September 12, 2023 Modified

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NASA OSIRIS-REx のウェブページで、日米共同観測キャンペーン(2017年)が宣言されました!

The Japan Aerospace Exploration Agency (JAXA), the home institution of several OSIRIS-REx science team members, will also work with the Japan Public Observatory Society and the Planetary Society of Japan to collect imagery from vantage points in Japan.

September 6, 2017 : Spot the Spacecraft
 

OSIRIS(オシリス、オサイリス)-REx 関連記事・情報一覧

2017年地球スイングバイ観測

「はやぶさ2地球スイングバイ観測キャンペーン」同様に、プロジェクト側から TPSJ、JAPOS にキャンペーン展開の依頼が届きました。

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2017 スイングバイ観測情報

倉敷科学センター, 三島和久氏による解説や、柏井勇魚さん、宮崎剛さんによる「OSIRIS-REx Realtime Simulation」を使って作成されたシミュレーションなどがあります。

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観測画像&キャプション一覧

2017年地球スイングバイ観測キャンペーン成果の一部を掲載しました。

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観測画像&キャプション一覧(En)

2017年地球スイングバイ観測キャンペーン成果の英語案内版です。

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