NASA アルテミス)I オリオン宇宙船、KSC ケネディ宇宙センターへ帰還


Artemis(アルテミスまたはアーテミス)I SLS ミッションで使用された Orion(オリオンまたはオライオン)宇宙船は、140 万マイルに及ぶ月周回-地球帰還ミッションを終え、12月30日に NASA KSC(ケネディ宇宙センター)に到着しました。12月11日に太平洋に着水した宇宙船は、カリフォルニア州のサンディエゴ海軍基地から、フロリダ州の KSC マルチペイロード処理施設までのトラックによる地上の旅を完了しました。

アルテミス I は、NASA の新たな月探査の一環として大きな一歩を踏み出し、次のミッションであるアルテミス II での SLS(スペースローンチシステム)ロケットとオリオン宇宙船による月周回飛行のための舞台を整えたことになります。

詳細は TPSJ Space Topics : December 30, 2022



オリオン宇宙船が水しぶきを上げて着水.歴史的なアルテミス I ミッションが終了


米国東部時間2022年12月11日午後12時40分(日本時間12日午前02時40分)、NASA Artemis(アルテミスまたはアーテミス)I Orion(オリオンまたはオライオン)宇宙船が、25日半に渡る月周回ミッションを終え、太平洋に着水しました。

このあと、

NASA の回収責任者の指示に従って、海軍のダイバーや他のチームメンバーが、数隻の膨張式ボート(ゴムボート)に乗って海洋に浮かぶ宇宙船に近づく。宇宙船を回収船のウェルデッキに引き込む準備ができたらダイバーは、宇宙船を回収船に引き込むためのウィンチ・ラインと呼ばれるケーブルと、クルー・モジュールのポイントに取り付ける最大で四本のテンド・ラインを追加で取り付ける。ウィンチは、宇宙船を回収船のウェルデッキ内にある特別に設計されたクレードルに引き込み、他のラインは宇宙船の動きを制御することになる。宇宙船がクレードル室内に位置したら、技術者がウェルデッキの水を抜いて、クレードルに固定する。

の手順を経て、サンディエゴ海軍基地に運ばれ、直ちに NASA KSC(ケネディ宇宙センター)への陸送の旅が始まります。

詳細は TPSJ Space Topics : December 11, 2022



打ち上げ以降の主な TPSJ トピックス


December 30, 2022 :
Artemis(アルテミスまたはアーテミス)I Orion(オリオンまたはオライオン)宇宙船、KSC ケネディ宇宙センターへ帰還

December 21, 2022 :
最新情報 : Orion 宇宙船がサンディエゴ海軍基地から KSC に向けて出発

December 14, 2022 :
最新情報 - 3 day later:回収船「USS ポートランド」から陸揚げされる Orion(オリオン)宇宙船

December 11, 2022 :
最新情報:Orion 宇宙船、「USS ポートランド」に回収・固定され帰艦へ

December 11, 2022 :
Flight Day 26:宇宙船が水しぶきを上げて着水.歴史的な Artemis(アルテミス)I ミッションが終了

December 10, 2022 :
Flight Day 25:最終局面

December 09, 2022 :
Flight Day 24:Orion 宇宙船が故郷地球に還る

December 06, 2022 :
Flight Day 21:Orion 宇宙船が月の重力圏から離れ故郷に向かう

December 05, 2022 :
Flight Day 20:Orion 宇宙船が地球帰還のためのパワード・フライバイを実施

December 04, 2022 :
Flight Day 19:電力調整の問題調査と、月面接近に備える Orion チーム

November 26, 2022 :
Flight Day 11:Orion 宇宙船がアポロ13号による地球最遠距離を飛び超えた



本日、2022年11月16日午後15時04分(JST)、いよいよ打ち上る!


この数週間の整備状況、「嵐」後の対応など、総て順調に来た感じですね。この数年間、途中で投げ出し掛けたウェブによる「特集」でしたが、ギリギリ、追尾してこれたように思います。
上ってしまえばそれで良い、というミッションではありません。本分はその先にあります。そこにある「惑星探査」の大きな「うねり」の始まりを目にすることができるということは、TPSJ の再始動に向けて爆走してきたことへの「ご褒美」のように(個人的な感想で申し訳ないが)受け取っております。
これから数週間、思いっきり「Artemis 君」に楽しませてもらいましょう!

November 16,2022. Akira IMOTO Wrote.
 

打ち上げまでの主な TPSJ トピックス

November 11, 2022 :
Artemis(アルテミス)I SLS 打ち上げに向け、各チームが点検・整備を実施

November 10, 2022 :
アルテミス君の「初めてのお使い」観測キャンペーン

November 04, 2022 :
Artemis(アルテミス)I SLS ロケットが再び発射台 39B に

October 28, 2022 :
打ち上げ日確定前の点検報告から現在まで(10/06-10/28)の NASA ブログ

September 30, 2022 :
フライト機器にはハリケーンによる損傷はなかった!打ち上げは11月中旬のウィンドウに集中して検討

September 12, 2022 :
NASA は、Artemis I 計画での極低温実証試験と打ち上げ日程を設定、パッドでの作業は継続中

September 06, 2022 :
引き続き、次の打ち上げチャレンジのための検討、異常個所へはチームはシール交換を決める

September 03, 2022
NASA は09月上旬の Artemis I SLS の打ち上げを中止し、次の機会を検討

September 01, 2022
ミッション管理チームが09月03日(EDT)の打ち上げに最終的なゴーサインを出す

August 30, 2022
SLS Artemis(アルテミス)I の打ち上げを09月03日(EDT)に決定

August 29, 2022
エンジニアが中止後のデータを評価、ミッションマネージャは火曜日午後に会合へ

August 19, 2022
SLS ロケット打ち上げ前から成功後の工程表
 



アルテミス I 概要


Artemis I(アルテミス I : 以前の Exploration Mission-1 に該当)は、NASA 深宇宙探査システム(NASA’s Deep Space Exploration Systems)における最初の統合飛行試験です。つまり、SLS(スペースローンチシステム)ロケットのファーストフライトとなります。この SLS ロケットにより、無人オリオン宇宙機とセカンダリーペイロードである 13 機のキューブサットが、新たにアップグレードされた探査地上システムを持つフロリダ州ケープカナベラルのケネディ宇宙センターから打ち上げられます。
 

Image Caption :
アルテミス I の約三週間に渡るミッション期間中に、オリオンは地球-月軌道を何千マイルも越えて旅をする。
Image Credit : NASA
 

ミッションの主な運用目的は、有人モジュールのミッション項目総てにおいての安全性を確認することです。SLS は、月周回軌道にオリオン宇宙機を送ることに加えて、非常にユニークな独自の科学技術探査を実施する 13 個の小型衛星を搭載します。時々刻々と複雑化していく一連の宇宙ミッションの初飛行となるアルテミス I は、人類の深宇宙探査の基盤を創成し、アルテミス「 II 」で搭乗する「人間」との初飛行の前に、人類の存在を月、さらにそれを超えた深宇宙空間へ拡大するという私たちのコミットメントとその能力を示すことになります。人類が初めて月を超えた瞬間となるのです。
 

Image Caption :
Artemis I(アルテミス I )の軌道。
Image Credit : NASA
 

詳細を書きました。

月世界へ! オリオン宇宙船を乗せた SLS ファーストフライト
March 17, 2021 Latest
 



セカンダリーペイロードについて


NASA はセカンダリーペイロード選出のために、「キューブクエストチャレンジ」と呼ばれたコンテストを行いました。さらに国際協力の一環として、イタリアから一機、日本から二機のキューブサット搭載枠を決定しました。

第三回キューブクエストチャレンジで $ 30,000 をトップ五チームに授与

First Flight セカンダリーペイロード国際協力枠確定!

NASA SLS ファーストフライトは、オリオン宇宙船とともに小型科学技術宇宙機を深宇宙に送り出す!

以上の記事を和訳して掲載しています。

NASA SLS これまでの経緯とセカンダリーペイロード概要
March 10, 2021 Latest
 



NASA スペースローンチシステム概要


マーキュリー計画、ジェミニ計画、アポロ計画、スペースシャトル計画、国際宇宙ステーションと続いたプロジェクトの発展的な形として、月から火星へ向かう新たなミッションの役割として計画されたコンステレーション計画がありましたが、アポロ計画の二番煎じであるとか、機材等に新規性が見当たらないほか、打ち上げロケットのアレスシリーズへの不安等の理由から、2010年に計画が中止となりました。代わって登場したのがこの SLS であり、コンステレーションと同様な役割に併せてオリオン計画と統合するなど、さらには有人における様々な追加アプローチも検討されております。
 

ファーストフライトに関して

SLS によるミッション計画は、現在様々な提案が出され検討中ですが、それらの説明は割愛し、ここではファーストフライトとしての EM-1 計画(現在のアルテミス I に相当)を取り上げていきます。EM-1 計画は、「Exploration Mission 1」の略で、無人オリオン宇宙船とピギーバック宇宙機 13 機の放出を行う SLS ファーストフライトに当たります。
 

NASA フロリダ州メリット島 Kennedy Space Center。
 

EM-1 の打ち上げシステムは、ブロック I で行われます。これは、ブロック 0、I、IA、II とある打ち上げシステムの中で、第一段ロケットに四機の RS - 25D エンジンを搭載したものです。打ち上げは2018年(2016年当時の予定)にフロリダ州メリット島の ” Kennedy Space Center Launch Complex 39 ” (上画像は KSC の全景)で行われますが、ウェブ上では未だ射出日を出しておりませんので、ここでも憶測での表記は控えておきます。が、予定日ではなく予測日としては、2018年09月30日(現地時間)とされています。(2016年02月22日時点で、11月打ち上げに変更されています。)
 

キューブサットの選択枠に関して

13 機のキューブサットについて、その選択は NASA の幾つかの部門によって実施されました。すでに選ばれて開発が進められているもの、コンペによって選出されるもの、協力関係にある国際的なパートナー向けにも三機の枠が用意されており、選出された我が国では、プロキオンに続くさらに進化した超小型宇宙機エクレウスで臨みます。
以下で選出部門、選択されたキューブサットのミッション内容を。日本語訳して解説しています。

SLS セカンダリーペイロードの詳細
March 10, 2021 Latest
 



SLS Artemis I News & Topics


長い間、更新が滞っておりましたので、最新の NASA 発信ニュースから遡って収集します。日本語訳には相当時間が掛かりそうですのでご猶予をください。重要な情報は割り込みで和訳していきます。
 

Apr. 09, 2021
Orion Spacecraft to Test New Entry Technique on Artemis I Mission


スペースシャトル RS-25 エンジンが、SLS アルテミス月探査の打ち上げで再登板

スペースシャトルのメインエンジンとして知られる RS-25 は 30 年以上に亘って 135 のミッションを宇宙に送り出した実績を持つ。国際宇宙ステーションの建造とハッブル宇宙望遠鏡の配備に用意された RS-25 エンジンは ...


日本語訳 : April 07, 2021

 


コアステージが主要なテストに合格し、打ち上げ準備が完了

ロケットのコアステージ(第一段)は、昨日木曜日にミシシッピ州ベイセントルイス近くの NASA ステニス宇宙センターで 4 基の RS-25 エンジンを 8分 19秒間燃焼させた ...


日本語訳 : March 19, 2021

 

Feb. 23, 2021
NASA Welds Confidence Article for Next Evolution of SLS Rocket for Artemis Missions

Feb. 23, 2021
NASA Welds Confidence Article for Next Evolution of SLS Rocket for Artemis Missions

Feb. 23, 2021
NASA Welds Confidence Article for Next Evolution of SLS Rocket for Artemis Missions

Feb. 23, 2021
NASA Welds Confidence Article for Next Evolution of SLS Rocket for Artemis Missions

Feb. 20, 2021
NASA to Discuss Second Hot Fire Test of Rocket for Artemis Moon Missions

Feb. 17, 2021
NASA to Discuss Second Hot Fire Test of Rocket for Artemis Moon Missions

Oct. 14, 2020
NASA, International Partners Advance Cooperation with First Signings of Artemis Accords

Aug. 31, 2019
What Is the Artemis Program?


NASA Ushers in Autumn with Powerful RS-25 Engine Test for SLS

NASA ushered in the Gulf Coast fall season with force Nov. 15, conducting a ...


November 16, 2018

 


Meet the Interim Cryogenic Propulsion Stage for NASA’s Space Launch System

The Interim Cryogenic Propulsion Stage (ICPS) stands suspended in a silo-like ...


November 09, 2018

 


Intertank for NASA's New Rocket Readied for Final Assembly

Technicians lifted the intertank for NASA's deep space rocket, the Space Launch System (SLS), into a vertical stacking ...


November 02, 2018

 


NASA Conducts a ‘BOO-tiful’ RS-25 Engine Test

NASA delivered a treat with a full-duration RS-25 engine test Oct. 31, and the shake, rattle and roar of the hot fire kept away any eerie creaks ...


November 01, 2018

 


I Am Building SLS: Jessica Wood

My NASA journey began with my grandmother who worked for the National Advisory Committee for Aeronautics (NACA) in the 1940s before it became NASA. ...


November 01, 2018

 


NASA Seeks Information for Gateway Cargo Delivery Services

NASA will lead the development of the Gateway, a permanent spaceship orbiting the Moon, to serve as a home base for human and robotic ...


October 23, 2018

 

Jan. 20, 2018
Artemis I Identifier

(加筆有り)



Akira IMOTO

Editorial Chief, Executive Director and Board of Director for The Planetary Society of Japan

Japanese Translation : A. IMOTO TPSJ Editorial Office