NASA Artemis I SLS「SLS ロケット打ち上げ前から成功後の工程表」
 

Editor's Note:
この記事は、08月29日(月)の打ち上げ後の記者会見の参加者リストを更新するため、08月25日に更新されたもの。
 

Image Caption :
フロリダ州の NASA ケネディ宇宙センターで 39B 発射台の上にある SLS ロケット。
Image Credit : NASA
 

NASA は、フロリダ州のケネディ宇宙センターで行われる、Orion 宇宙船(無人)、スペースローンチシステム(SLS)ロケット、「Artemis(アルテミス)I」の打ち上げ前(地上システムでは初の総合試験)、打ち上げ本番、打ち上げ後の活動について報道する。この無人月周回飛行試験は、Artemis I 計画として、その後の有人飛行試験や将来の有人月探査への道を開くものだ。

SLS ロケットは、ケネディの発射台 39B から EDT(東部夏時間)の08月29日(月)午前08時33分に開いて 2 時間のウィンドウで打ち上げられることを目標としている。

ロケットと宇宙船は、車両組立棟から約 10 時間、4 マイルの旅を経て、水曜日に発射台へ到着した。現在、発射台でのロケットと宇宙船のライブストリームは、NASA ケネディの YouTube チャンネルで見ることができる。

NASA TV、NASA アプリ、NASA のウェブサイトでは、08月22日(月)から始まる打ち上げ前のイベントをライブ中継する予定だ。打ち上げのカウントダウンは、08月27日(土)午前10時23分(EDT)に開始される。

打ち上げのライブ中継では、ジャック・ブラック、クリス・エヴァンス、ケケ・パーマーが登場するほか、ジョシュ・グローバン、ハービー・ハンコックによる「The Star-Spangled Banner」の特別演奏が予定されている。また、ヤニック・ネゼ=セガン指揮、フィラデルフィア管弦楽団とチェリストのヨーヨー・マによる「アメリカ・ザ・ビューティフル」の演奏も予定されている。

アルテミス I は、年々複雑化傾向の宇宙ミッションにおける、一連のミッションの最初のもので、人類の存在・到達を月以遠に拡げるための基盤となる無人飛行試験となる。このミッションでは、約六週間にわたり、SLS ロケットの性能を実証し、月を越えて約 4 万マイルを移動し、地球に帰還する Orion 宇宙船の能力をテストする予定だ。

ケネディ(KSC)の講堂内は、座数が限定されるため、先着順で現場の記者に提供する予定となっている。(この打ち上げを直接取材するためのメディア登録の締め切りは既に終了している)

NASA のバーチャルおよびオンサイトの活動に対するメディア認定ポリシーは、オンラインで入手できる。

打ち上げ前後の日程全容は以下の通り。時間はすべて EDT(東部夏時間)。すべてのイベントは NASA TV で生中継される。最新情報は、NASA Artemis Blogs で確認頂きたい。

08月22日(月)
午後07:00 - NASA は、以下の参加者による飛行準備点検の後、打ち上げ前のメディアブリーフィングを開催する。

Janet Petro, director, Kennedy Space Center
Jim Free, associate administrator for Exploration Systems Development Mission Directorate, NASA Headquarters
Mike Sarafin, Artemis mission manager, NASA Headquarters
Charlie Blackwell-Thompson, Artemis launch director, Exploration Ground Systems Program, Kennedy
Howard Hu, Orion Program manager, NASA’s Johnson Space Center
John Honeycutt, Space Launch System Program manager, NASA’s Marshall Space Flight Center
 

08月26日(金)
午前10:00 - NASA は、有人探査計画の推進における産業の役割について、以下の参加者とともに打ち上げ前のメディアブリーフィングを開催する。

Jim Free, associate administrator, Exploration Systems Development Mission Directorate, NASA Headquarters
Jeff Zotti, RS-25 program director, Aerojet Rocketdyne
Jennifer Boland-Masterson, director of operations, Michoud Assembly Facility, Boeing
Randy Lycans, vice president/general manager of NASA Enterprise Solutions, Jacobs
Kelly DeFazio, director of Orion production, Lockheed Martin
Doug Hurley, senior director of business development, Northrop Grumman
Ralf Zimmermann, head of Moon programs and Orion European Service Module, Airbus
 

08月27日(土)
午前 11:00 - NASA は、ミッション管理チーム会議の後、以下の参加者による打ち上げ前のメディアブリーフィングを開催する。

Mike Sarafin, Artemis mission manager, NASA Headquarters
Charlie Blackwell-Thompson, Artemis launch director, Exploration Ground Systems Program, Kennedy
Judd Frieling, ascent and entry flight director, Johnson
Rick LaBrode, lead flight director, Johnson
Melissa Jones, recovery director, Exploration Ground Systems Program, Kennedy
Melody Lovin, weather officer, Space Launch Delta 45
Jacob Bleacher, chief exploration scientist, Exploration Systems Development Mission Directorate, NASA Headquarters

午後 02:30 - NASA は、月~火星探査計画に関する打ち上げ前のメディアブリーフィングを行い、以下の参加者が出席する。

Bill Nelson, NASA administrator
Bhavya Lal, NASA associate administrator for technology, policy, and strategy
Jim Free, NASA associate administrator, Exploration Systems Development Mission Directorate
Kathy Lueders, NASA associate administrator, Space Operations Mission Directorate
Thomas Zurbuchen, NASA associate administrator, Science Mission Directorate
Prasun Desai, NASA deputy associate administrator, Space Technology Mission Directorate
Randy Bresnik, NASA astronaut
 

08月28日(日)
午前09:00 - NASA による打ち上げ前のメディアブリーフィングが行われ、以下の参加者がカウントダウンの状況について説明する。

Jeff Spaulding, Artemis I senior NASA test director
Melody Lovin, weather officer, Space Launch Delta 45
 

08月29日(月)
午前00:00 - SLS ロケットに推進剤を充填するタンキング作業の時点で中継・解説を開始する。

午前06:30 - 英語によるフルカバレッジを開始。打上げの模様は、半月軌道投入、衛星分離まで中継を続け、Orion 宇宙船が月へ向かう様子を伝える。

午前07:30 - NASA のスペイン語ソーシャルメディアアカウント(Twitter、Facebook、YouTube)でスペイン語による打ち上げ中継を開始し、打ち上げ後約 15 分経過後辺りまで中継を継続する。ミッションの最新情報は、NASA en espanol ソーシャルメディア・チャンネルに掲載される。

午後00:00 - 打ち上げ後の記者会見の模様は、打ち上げのライブ中継終了後約一時間後に放送される。放送開始時間は、打ち上げ時刻によって変更される可能性がある。打ち上げ後の記者会見には、以下の方々が参加される予定。

Bill Nelson, NASA administrator
Mike Sarafin, Artemis mission manager, NASA Headquarters
Mike Bolger, Exploration Ground Systems Program manager, Kennedy
Howard Hu, Orion Program manager, Johnson
John Honeycutt, Space Launch System Program manager, Marshall
Emily Nelson, chief flight director, Johnson

午後04:00 - オリオン宇宙船が月へ向かう最初の往路軌道燃焼の様子を中継する。取材開始時刻は、実際の打ち上げ時刻に基づいて変更される可能性がある。

午後17:30 - 月への往路で、オリオン宇宙船が見る初めて地球。

ミッション期間中のその他のイベントについては、NASA TV で放送される。
 

NASA の英語での打ち上げ中継

ブリーフィングと打ち上げの模様は、NASA のウェブサイトでご覧いただける。ライブストリーミングやブログによる最新情報を届ける予定だ。打ち上げのオンデマンド映像や写真は、打ち上げ後すぐに利用可能になる。カウントダウンの模様は、NASA Artemis Blogs で閲覧できる。

https://blogs.nasa.gov/artemis

打ち上げに向けた NASA TV のライブ中継は、08月29日(月)午前12時のタンキング作業の解説から始まり、午前06時30分からの打ち上げ中継へと続く。打ち上げ中継は NASA のウェブサイト、Facebook、Twitch、NASA YouTube、NASA UHD チャンネルで 4K で配信される。NASA TV ダウンリンク情報、スケジュール、ストリーミングビデオへのリンクは以下から。

https://www.nasa.gov/live

打ち上げ当日は、NASA TV のメディアチャンネルで、ロケットの様子や管制センターの解説者の音声が終始流れる「クリーンフィード」と、打ち上げ 15 分前からのミッション音声が 1 チャンネルで流される予定。

打ち上げ当日は、午前00時から管制官の音声とともにカウントダウンが行われ、1-844-467-4685(パスコード:687630)にダイヤルすることで視聴できる。打ち上げ 15 分前からは、ミッションの音声を 1 チャンネルで聞くことができる。打ち上げ時の音声は、午前06時30分から 321-867-1220、-1240、-1260、-7135 で放送される。

また、打ち上げの模様は、宇宙海岸のブレバード郡で聴ける地元のアマチュア VHF ラジオ周波数 146.940 MHz および UHF ラジオ周波数 444.925 MHz(FM モード)でも聴くことができる。
 

NASA によるスペイン語での打ち上げ中継

NASA による打ち上げのスペイン語放送では、ミッションに参加したヒスパニック系メンバーのインタビューやライブ解説が予定されている。

この番組は、08月29日(月)午前07時30分に開始され、NASA en espanol の YouTube、Twitter、Facebook アカウントで視聴可能だ。その後、NASA en espanol のソーシャルメディア・チャンネルでミッションの様子が配信される。
 

打ち上げにバーチャルで参加する

一般の方は、打ち上げへのバーチャル参加に登録することができます。NASA のバーチャル・ゲスト・プログラムでは、打ち上げに関連するリソース、関連する機会や変更に関する通知、打ち上げ成功後の NASA バーチャル・ゲスト・パスポートのスタンプなどが提供される。
 

バーチャル NASA ソーシャル

NASA は Facebook で Artemis I のソーシャルイベントに参加するよう一般の方に呼びかけている。最新のミッション活動を把握し、Artemis 計画の専門家とリアルタイムで交流し、インタラクティブなチャットで打ち上げのライブ放送を見ることができる。
 

ソーシャル・メディアで見る、関わる

Twitter、Facebook、Instagramで #Artemis を使用して、ミッションとのつながりを維持し、打ち上げをフォローしていることを人々に知らせよう。以下のアカウントをフォローし、タグ付けをよろしく。

Twitter NASA、NASAArtemis
フェイスブック NASA, NASAArtemis
インスタグラム NASA、NASAArtemis
 

アルテミス計画を通じて、NASA は女性および有色人種初の月面着陸を実現し、長期的な月探査への道を開くとともに、火星への有人探査への足がかりとする。

アルテミス I ミッションの詳細については、以下をご覧頂きたい。

https://www.nasa.gov/specials/artemis-i
 



Akira IMOTO

Editorial Chief, Executive Director and Board of Director for The Planetary Society of Japan

Japanese Translation : A. IMOTO TPSJ Editorial Office