The Planetary Society of Japan

Discovering Enceladus

Research papers & Articles

Updated : September 24, 2016

本カテゴリでの”Enceladus”の日本語表記は、英文サイトとの整合のため、「エンセラダス」としております。近年、国内でも「エンケラドス」との表記が増えており、このカテゴリ以外ではそれを使用します。また、各カテゴリタイトルも、英文サイトに併せて英単語が多いですがご容赦ください。
 

 


ペンシルバニア州ドレクセルヒルのアーティスト、Karl Kofoed 氏によるこのレンダリングは、土星の小さな月エンセラダスの南極表面の亀裂から空間に噴出する純水氷粒子のストリーマを、その氷の結晶で遠くから届く太陽光を屈折して映し出します。
” Image by Karl Kofoed - Drexel Hill, Pennsylvania ”
Credit: Copyright 2008 Karl Kofoed

 

土星衛星エンセラダスの岩石成分は隕石似!? - 地球と異なる独自の熱水環境が存在 -

 

Oct. 28, 2015 : 東京大学大学院理学系研究科・理学部 プレスリリース ” 元原稿 ”
関根 康人(地球惑星科学専攻 准教授)、渋谷 岳造(海洋研究開発機構 海洋地球生命史研究分野 研究員)、鈴木 勝彦(海洋研究開発機構 海底資源研究開発センターグループリーダー)

03月の熱水活動の可能性を確実なものにした研究発表後、生命をはぐくむための環境(初期からの)がどのようにして形成されるかを具体的に否定条件を制約し推察したものです。今後、カッシーニ探査機によるエンセラダス衛星の詳細データが NASA 内での解析により明らかになっていく過程で、こうした模擬実験を含んだ研究成果はさらに肉付けされて確実なものとなっていくでしょう。


 

 

土星衛星エンセラダスの地下海に海底熱水活動! - 生命生息可能環境を宇宙に発見 -

 

Mar. 09, 2015 : 東京大学大学院新領域創成科学研究科ニュース ” 元原稿 ”
関根 康人(地球惑星科学専攻 准教授)、渋谷 岳造(海洋研究開発機構 海洋地球生命史研究分野 研究員)、鈴木 勝彦(海洋研究開発機構 海底資源研究開発センターグループリーダー)

土星の衛星エンセラダスは、内部に液体の地下海を持ち、海水がプリュームと呼ばれる間欠泉として宇宙に噴出している。しかし、このような地下海の具体的な環境の特定は行われておらず、生命の生息可能性に関する議論も空想の域をでるものではなかった。
東京大学 大学院新領域創成科学研究科の関根康人准教授、海洋研究開発機構 海洋地球生命史研究分野の渋谷岳造研究員らは、日欧米による探査と実験の綿密な連携によって、エンセラダスの地下海に海底熱水環境が存在することを明らかにした。


 

 

土星衛星エンセラダスのプリューム物質の化学・生命探査

 

日本惑星科学会誌「遊星人」 Vol. 21, No.3, 2012 掲載
関根康人1,高野淑識2,矢野創3,4,船瀬龍4,高井研2,5,石原盛男6,渋谷岳造5,橘省吾7,倉本圭7,薮田ひかる6,木村淳7,古川善博8
1. 東京大学 大学院新領域創成科学研究科、2. JAMSTEC 海洋・極限環境生物圏領域、3. JAXA ISAS、4. JAXA JSPEC、5. JAMSTEC プレカンブリアンエコシステムラボ、6. 大阪大学 大学院理学研究科、7. 北海道大学 大学院理学院、8. 東北大学 大学院理学研究科

地球以外に生命を宿している天体は存在するのか”という問いに答えることは,人類の知的好奇心の究極に位置する科学的命題であり,21 世紀の惑星探査における大目標の一つである.近年のカッシーニ探査により,土星衛星エンセラダスの南極付近の割れ目から噴出する,水蒸気や氷微粒子からなるプリュームの存在が明らかになったこと[1] は,上記の大目標に迫りうる惑星探査上の大きな発見であろう.2008 年に行われた最接近フライバイにより,プリューム中には水分子の他に,塩化物や炭酸塩,ケイ酸塩鉱物,多様な有機分子も含まれていることが判明し,内部に岩石成分と相互作用を行う液体が存在することが強く示唆された.


 

 

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