The Planetary Society of Japan

次世代太陽系探査

月進化の全貌の理解へ向けた月歴史図の作成

Updated : October 31, 2016 - 月科学・探査

日本惑星科学会誌「遊星人」 Vol. 21, No.1, 2012 掲載

諸田 智克1,倉本 圭2,高橋 太3
1. 名古屋大学大学院環境学研究科, 2. 北海道大学大学院理学研究院, 3. 東京工業大学大学院理工学研究科

この原稿元ファイル:[ 日本惑星科学会誌「遊・星・人」第21巻(2012)1号 - PDF ]
 

要旨

現在,月着陸計画SELENE-2の検討が進められている.更にその先に目指すサンプルリターン計画やネットワーク観測による内部構造探査,有人月探査計画も含めて,各々のミッションを着実に実現し,得られる理学成果から月の理解を積み上げ式に発展させるためには,一連の月探査計画の骨組みとなる理学目標の設定が必須であることは言うまでもない.一方で近年の月探査データの解析研究,月試料の分析研究から新たな観測事実が得られるにつれ,月の理解はますます複雑化してきたように思われる.そのため専門家の間でも月科学の全体描像の整理と将来月探査で狙うべき科学対象の整理が十分にできていないのが現状である.そこで我々は月科学における理解の現状の整理を目的として,月の歴史図の作成を進めている.本稿ではその最新版を紹介するとともに,月の起源・進化解明に向けて月科学の目指すべき方向性について議論したい.
 

1. はじめに

近年,日本の月周回衛星「かぐや」をはじめとする各国の月探査計画の成功により,リモートセンシング研究が発展し,月の全球的な構造や組成に関する多くの成果が得られている [e.g., 1].また月隕石の分析研究やアポロ・ルナ岩石試料の再分析も精力的に進められ,アポロ時代に構築された月の岩石学的・年代学的理解を様々なレベルで塗り替えつつある[e.g., 2].しかしながら情報量が増していく一方で,月の進化史の理解はますます複雑化している.例えばこの 10 年の間に月地殻形成や二分性形成などの月進化の重要部分に関わる様々なモデルが多数提案されているが [e.g., 3-5],実際には観測事実の一部をうまく説明する理論的モデルが乱発しているだけで,月進化に関する我々の理解は全く収束に向かっていない.そのため専門家の間でも月科学の全体描像の整理と将来月探査で狙うべき科学対象の整理が十分にできていないというのが現状である.

現在,月着陸探査計画 SELENE-2 の理学目標の検討が急ピッチで進められている[6].更にその先に目指す岩石サンプルリターン計画やネットワーク観測による内部構造探査,有人月探査計画も含めて,各々のミッションを着実に実現し,得られる理学成果から月の理解を積み上げ式に発展させるためには,一連の将来月探査計画の骨組みとなるような理学目標の設定と戦略構築が必須であることは言うまでもない.そのために,まずは複雑化した月の進化史の理解を今一度整理することが必要であろう.

月の進化過程を理解することとは,月の様々な地質イベントの有無とそれぞれの因果関係を把握し,月の歴史を滑らかにつなぐこと,と言い換えることができる.そこで我々は歴史学的観点から月科学の現状理解を整理することを目的に,月の歴史図の作成を行った.次章以降では月歴史図の作成過程を説明するとともに,歴史図を使った月科学の現状の理解について解説を行う.そして最後に月の起源・進化解明に向けて月科学の目指すべき方向性について議論したい.

月隕石は,1979年に日本の南極調査隊が南極のやまと山脈で発見して以来,南極及び砂漠で次々と発見されている.2010年11月時点で約 130 個が見つかっており,月面の 65 か所の異なる地域から飛来したことがわかっている[3] (図 1).現時点で,月隕石の総重量は約 50 kg で,アポロとルナが持ち帰った岩石試料の約 13 % に相当する.アポロ・ルナ試料との岩石鉱物学的類似性,化学組成,同位体組成,同位体年代の類似性,宇宙線照射履歴からわかる地球までの到達時間が他の隕石に比べ短いことなどから,月由来であることを特定できる.

月隕石は月面の無作為な地点への隕石衝突により,月表層の岩石が月面を飛び出し,地球に落下したものであるため,月裏側を含む月全球の地質や地史の貴重な情報源である.月隕石の分析により,月の全体像が徐々に明らかになり,アポロ試料に基づく月の成り立ちの描像が徐々に修正されてきた.本稿では,アポロ試料と月隕石の違いを示すと共に,最新の月隕石の岩石・鉱物学的研究成果に基づく新たな月の描像を紹介する.同位体年代学の研究成果については,[4]を参照していただきたい.
 


図 1. 月の歴史図.イベントの有無や因果関係が明らかになっていないものは、点線や”?”マークで示してある.[諸田ほか,2012]
 

2. 月の歴史図の作成

我々が月の歴史図を作成するにあたり実際に行ったことは,(1)月で起こったとされる重要な地質イベントを洗い出し,(2)それらを年表上に並べていき,(3)現在提案されている様々な仮説に従って相互の因果関係を示していく,ことであった.そのようにして作成した最新の月歴史図を図1(61ページ折込)に示す.横軸に時間軸,縦方向に相対的な深さを表わしている.

まず月の歴史の中で最も重要なイベントは,月形成巨大衝突[e.g., 7]とその後のマグマオーシャン(Lunar Magma Ocean, LMO)の形成[e.g., 8]である.これらのイベントは仮説ではあるがその後の月進化の起点として最も有力視されており,月科学者のほとんどは現在我々が持っている観測事実の大部分がこの二つの仮説に基づいて説明可能であると考えている.そのためここでは月形成巨大衝突とLMOから始まる進化のシナリオをごく簡単に見ていくことにする.それぞれの地質イベントの詳細に関してはこれまでにも本誌で解説されているのでそちらを参照されたい[e.g., 2, 9-13].また,月の熱進化に関しての詳細は倉本ほか [14]で,内部構造に関する問題は田中ほか [15] で解説されている.

3.月の進化史の概説

3 - 1. LMO の冷却過程と分化構造の形成

以下に,岩石学的考察から示唆される月マグマオーシャン(LMO)の冷却による分化構造の形成の一般的な理解を概説する.まず冷却に伴って LMO 中でカンラン石と輝石が晶出し,これらは液相よりも密度が大きいために沈降してマントルを形成する.更に冷却が進んでいくと,斜長石が晶出しはじめ,これは液相よりも軽いために浮上し,地殻を形成する.冷却が進むにつれて液相に濃集しやすいTi も固相に取り込まれるようになり,マントル上部においてイルメナイトに富んだ層を形成する.地殻とマントルにサンドウィッチされた状態のLMO最終残液は KREEP 成分(KREEP は K,希土類元素 Rare earth elements,P を合わせた化学組成を表わす)などの液相濃集元素に極端に富んだ組成となる.最終残液には Th や U などの熱源元素が多く含まれており,後に述べるように,この残液成分は月の熱的進化に多大な影響を及ぼしたと考えられている.

LMO の冷却過程は月の鉛直方向の構造を決定づけるだけでなく,水平方向の構造にも不均質をもたらしたかもしれない.月の表側と裏側では平均密度(おそらく主に地殻厚の違いを反映)や元素組成,熱進化の様子に違いがあることが知られており,これを“月の二分性”と呼ぶ.二分性の原因として,地球の輻射熱や潮汐力などの影響で LMO の冷却時期が表側と裏側で異なり,それによって地殻厚やマントル密度の違いが生じたという仮説がある[e.g., 16].

LMO 固化以後は,月は幅広い時空間スケールにおいて複数の重要な進化イベントを経ながら複雑な進化履歴をたどったと考えられる.イベント間相互の関連についてはほとんどが未解明のままであるが,その解明は月科学において極めて重要なテーマである.そこでこれ以後はマントル,コア,地殻の各層ごとに重要なイベントをピックアップして紹介する.
 

3 - 2. マントルオーバーターンと再溶融

図 1 からも分かるように,LMO 固化後の最重要イベントはマントルオーバーターンであり[e.g., 3],マントルの再溶融,ダイナモの駆動,二分性の形成などの月進化における重要問題に深く関わった可能性がある.前述のように,LMO 冷却過程の結果としてイルメナイトに富む層がマントルの上部に成層すると考えられている.そのイルメナイト富有層は下層に比べて比重が大きいために重力不安定を起こし,その結果,マントルの層構造が逆転した可能性が指摘されている.この密度構造の逆転をマントルオーバーターン(MOT)と呼んでおり,1 億年以下という短い時間で成立したと考えられている[3].この仮説は,LMO 固化過程の岩石学的モデルから必然的に帰着する結果であるため,岩石試料やリモートセンシングデータからの直接的な証拠は見つかっていないことには注意を要するが,今では広く受け入れられつつある.

MOT はその後の熱史を考える上で非常に都合の良いモデルでもある.月の海や様々なタイプの火成活動の存在は月のマントルが再溶融した直接的な証拠である.しかし,単純に考えると月サイズの小型天体の内部は時間とともに単調に冷却すると予想され,マントルを再溶融させるのは難しいように思われる.ここで MOT が重要な役割を果たした可能性がある.LMO 固化後,マントル上部にできたイルメナイト富有層の上部に LMO 最終残液からなる放射性元素に濃集した層が形成されていたと考えられる.イルメナイト富有層が重力不安定により深部に落ち込む際に,上層の放射性元素もマントルの最下層まで引きずり込んだかもしれない.このようなことが起これば熱源が月深部に濃集し,マントルの再溶融を引き起こすことが可能になる.

MOT は更に月の二分性,特に密度構造,元素組成および海の分布の二分性の原因としても重要である.イルメナイト富有層が沈み込む際の対流パターンが次数 1 にまで成長すれば,下降場と上昇場のそれぞれの半球でイルメナイトの存在度や放射性元素の濃度に二分性が生じ,密度や温度の不均質をつくることが可能である.オーバーターンの流体力学的解析によれば,次数 1 にまで成長するためには,イルメナイト富有層の粘性率が下層マントルよりも十分に小さいか,マントルの粘性率が深さとともに増加した構造を持っていたことが条件である[3].
 

3 - 3. 金属コア形成とダイナモの駆動

マントルオーバーターンと並び,月進化シナリオの中で重要な位置づけにあるもう一つのイベントは金属コア形成である.月の金属核は存在したとしても月半径の 1/4 程度かそれ以下の大きさであり,その存在は確証されていない.しかしもし金属コアが存在する場合,金属核のサイズや軽元素量は月の形成環境を制約するための重要な観測対象と考えられている.もし金属核が形成されたならば,その内部の対流運動によってダイナモ作用が起こった可能性がある.この考えを支持する理由は二つあり,一つは 36 億年以前の年代を持つアポロ試料中に 1 μT 以上に残留磁化した岩石が見つかっていること,もう一つは,リモートセンシングデータから月地殻の磁気異常が多く見つかっていることである.一般に月のような小サイズの核ではダイナモ作用を引き起こすのに十分な強さの対流を実現することは簡単ではない.しかし,MOT に伴い放射性熱源がコアーマントル境界まで引きずり込まれ,かつ,対流パターンが大規模な水平方向の不均質をつくり,核を不均質に加熱させたならば,観測された磁気異常を説明するダイナモを駆動できた可能性がある[17].

一方で,月地殻の磁気異常の存在が必ずしも月の固有磁場の存在を要求するものではないことには注意が必要である.地殻の磁化は印加される背景磁場と磁化獲得機構の二つで決まる.月の場合,印加磁場としてはダイナモによる固有磁場か惑星間空間磁場,磁化獲得機構は衝撃残留磁化か熱残留磁化が考えられる.もし月でダイナモが駆動せず,背景磁場が惑星間空間磁場であった場合は,熱残留磁化では観測される磁場強度を説明できない.一方,衝撃残留磁化の場合,衝突の対蹠点において集中・強化された磁場を記録するので観測値を説明することが可能である[18].
 

3 - 4. 天体衝突と火成活動による二次地殻の形成

天体衝突による水平,垂直方向の撹拌や再溶融,様々なタイプのマグマの貫入,噴出により,LMO 固化後の地殻組成や構造は大きく変化したと考えられる.これは,現在の地殻組成と構造から初期地殻についての情報を読み出すことを困難にしている原因ともなっている.

月では様々なマグマ組成,噴出様式の火山活動が起こったことが知られている.月の火成活動期の初期(> . 38億年) では,KREEP 玄武岩やMg に富むマグマ,シリカに富むマグマによる活動が顕著であり,衝突盆地形成以後では(< . 38 億年前),海を形成したマグマ活動が活発であった[e.g., 2, 12].月試料に見られる様々なタイプのマグマを噴出した火山活動について,それぞれの起源領域の組成や深さ,噴出過程,岩石試料と地質ユニットとの対応は十分に分かっていない.

現在月面には 40 を超える衝突盆地が同定されているが,月試料の放射年代や画像データを用いた層序関係から,それらを形成した巨大天体衝突はすべて 38 億年前以前に起こったことが分かっている.月表面の玄武岩質溶岩は衝突盆地の内部を埋めるように存在していることから,衝突盆地の形成は火成活動に深く関係したと考えられている.この説明として二通りの解釈がある.一つは巨大衝突による盆地構造の形成により地形的低地がつくられたことで,マグマが噴出しやすい環境がつくられた,というものであり,もう一つは,衝突自体が上部マントルの再溶融を引き起こしたという説である.後者のシナリオとしては,衝突による熱の埋め込みと,盆地周囲に堆積した熱伝導の低い放出物の影響により,上部マントルに温度不均質が生じ,その結果として対流が発生し,上昇場で減圧融解が起こったというものである[e.g., 19].しかしこのモデルでは,全球的なマグマ活動の地域不均質性や,長期にわたる噴出期間を説明できないため,支持している研究者は少数派である.
 

4.今後の展望

月科学の究極の目標の一つは,月で起こった現象の理解と相互の因果関係の把握により,月の形成から現在に至るまでの進化過程の道筋を滑らかにつなげることである.一方で図 1 を見ても分かるように,月進化の重要イベントのほとんどはその存否自体が実証されておらず,互いの因果関係についても大部分が不明のままである.この現状を考えると,目標達成は非常に気の長い作業であるように思われるが,まずは個々の現象のメカニズムを観測にもとづいて正確に理解することが重要であろう.

月マグマオーシャン(LMO)について,特に重要な未知量は LMO のバルク組成と規模である.それらは LMO 冷却過程における分化構造の形成を左右し,LMO 固化後の内部構造と熱史を支配する一つの要素となる.また,LMO の深さは月形成巨大衝突を制約する重要情報である.巨大衝突による月形成の数値計算によると,月は初期に全球溶融しなければならない[e.g., 10].つまり,LMO の深さが月の地震波速度の観測などから決定できれば,月起源について強い制約を与えることができるかもしれない.

本当に月のマントルオーバーターン(MOT)が起こったかどうか,またこの過程がマントル再溶融,二分性の形成,ダイナモ作用を引き起こしたのか,観測的に完全に実証することは困難かもしれない.この説のもっとも基本的な予測は LMO から分化した月のマントルが,重力的に安定な成層構造へ再配置することであるから,現在の月マントルの成層構造を明らかにすることが,その検証に極めて重要である.さらには,溶岩のソースの深さ,組成,年代などの岩石学情報と,地震波,測地,電磁気探査にもとづいた現在の月マントルの 3 次元構造から総合的に判断することで,MOT の痕跡を見いだすことができるかもしれない.特にイルメナイトと放射性元素の分布が明らかとなれば LMO 固化後の密度構造の変遷を強く制約する情報になる.

月のダイナモの有無に関しては,磁気異常の成因とその年代を調べることが重要である.磁気異常は衝突盆地の対蹠点に多く見られる.対蹠点は衝突時の衝撃波が集中する場所であることから,磁気異常の獲得機構は衝撃残留磁化であると考えられる.一方,衝突盆地そのものにも磁気異常がみられるものもあり,その場合の獲得機構は熱残留磁化であることも考えられる.これが惑星間空間磁場を獲得したのだとすると,磁化の強さが不足し観測値が説明できない.したがって,衝突盆地の磁化獲得機構が熱残留磁化であることが確定できれば月にダイナモがあったことが強く示唆される.磁気異常ごとに印加磁場,磁化獲得機構の分類は今のところできていないが,各磁気異常の形成過程,年代が分かれば,ダイナモが生きていた期間を制約できる可能性がある.そのためまずは各磁気異常の深さや地質ユニットとの対応,磁化年代などの基礎的な情報が必要であろう.

最後になるが,月が過去 40 億年間における太陽系内側部の天体衝突史の良い記録媒体であるという側面も忘れてはならない.月のクレータ記録は,太陽系初期の巨大惑星の大移動や,小天体の衝突合体・破壊過程,軌道進化過程に関するモデルを実証・検証できる数少ない情報源であり,このような太陽系形成・進化の描像に関わる問題も月科学の枠組みで検討すべきであろう.特に,今や巨大惑星の大移動と関連づけられている後期重爆撃仮説に関しては月の衝突盆地の年代決定によって決着可能な問題である [13].
 

謝辞

武田先生には歴史図に関して,重要かつ有益なコメントを頂きました.心より感謝致します.
 

参考文献

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