Q. 「生命の起源たる炭素を求めて」C型小惑星を探査するわけですが、どれくらい複雑な物質が(仮説として、または期待として)リュウグウに存在しそうでしょうか。また、どんな物質が存在するか、その場探査でどれくらい判明するのでしょうか。

July 20, 2018 - しないつぐみ : 40才
 

A. まさにご質問の点が、「はやぶさ2」のサンプルリターンで最も注目されているところです。実際にサンプルを持ち帰って分析をしないと分かりませんが、リュウグウの表面物質には、見た目は黒い炭(すみ)やススのような有機物が全体の1%ぐらい含まれていると考えられています。これに比べればわずかな量と想定されていますが、アミノ酸、カルボン酸、核酸塩基、アルコール、など私達がよく知っている生体関連分子も検出されることが期待されています。実際にどのような有機物が存在するのか、非常に楽しみです。

 

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Q. イオンエンジンには、なぜキセノンが使われているのですか?

July 18, 2018 - 田川泰二 : 54才
 

A. 探査機の軌道を変えるには、ガスをなるべく高速で噴射すればよいことになります。これまでの化学エンジンでは燃料を燃やすことでガスを噴射していましたが、イオンエンジンではキセノンをイオン化(プラズマ)にして、そこに電圧をかけて加速して噴射しています。

物質をイオン化(プラズマ化)して噴射できればよいのですが、キセノンを使っている理由は次のような利点があるからです。

(1)単原子分子であるために2原子以上からなる気体よりも電離電圧が小さい。そのため加えたエネルギーが加速に使われる割合が多くなる。
(2)他の物質と反応しにくい。
(3)質量(原子量)が大きいので、加速の効率がよい。

「はやぶさ」初号機でも、イオンエンジンにはキセノンが使われていました。

 

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Q. 初代はやぶさではイトカワに対して高度 20 km で「ゲートポジション」、高度 7 km で「ホームポジション」だったが、はやぶさ2ではリュウグウに対して高度20kmで「ホームポジション」という呼び方になっているのは何故でしょうか。

July 19, 2018 - ルッチー : 20才
 

A. 「はやぶさ2」ではゲートポジションという場所は設定しませんでした。直接、ホームポジションまで行ってしまって、そこが「はやぶさ2」の定常の位置として留まることにしました。これは、「はやぶさ」の経験もありますので、最初からホームポジションまで行ってしまっても問題ないという判断があったたためです。
そのホームポジションが「はやぶさ」では高度 7 km で「はやぶさ2」では高度 20 km としたのは、小惑星からの引力が異なるためです。「はやぶさ」が探査した小惑星イトカワよりも「はやぶさ2」が探査している小惑星リュウグウの方が大きいく重さ(質量)も重いです。そのために、リュウグウの方が引力が強いために、ホームポジションは「はやぶさ」のときよりも高いところにしました。
探査機は小惑星の近くにいるときには、小惑星からの引力を受けますので、高度を保つためには化学エンジンを噴射する必要があります。引力が強いところにいると頻繁に噴射が必要となり、燃料をどんどん消費してしまいます。ですから、小惑星からより遠いところの方が燃料の節約になるのですが、余りに遠すぎると細かい観測ができなくなってしまいます。リュウグウについては、高度 20 km くらいがちょうどよいと判断されましたので、ホームポジションは高度 20 km となりました。

 

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