NASA Artemis II SLS「Artemis(アルテミス)II のハードウェアを KSC(ケネディ宇宙センター)に搬入」

原文 : August 21, 2025 : NASA Delivers Artemis II Hardware to Kennedy
 

セミトレーラーによって、Orion(オリオン)・ステージ・アダプターをアラバマ州ハンツビルの NASA MSFC(マーシャル宇宙飛行センター)から約 700 マイル(約 1,127 km)の距離を輸送された。
 

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2025年08月20日(水)、フロリダ州の NASA KSC(ケネディ宇宙センター)技術者らは、Artemis(アルテミス)II ミッション用 Orion(オリオン)宇宙船ステージ・アダプターの定期点検を完了した。このアダプターはアラバマ州ハンツビルの MSFC(マーシャル宇宙飛行センター)から到着後、宇宙港内の多目的ペイロード処理施設内で降ろされ、キューブサットを組み込む統合作業を受ける予定である。
Credit : NASA/Kim Shiflett
 

NASA Artemis(アルテミス)II ミッションにおける重要なハードウェアが08月19日、フロリダ州にある KSC(ケネディ宇宙センター)に到着し、最終的な積み上げ作業が完了した。セミトレーラーによって、Orion(オリオン)・ステージ・アダプターをアラバマ州ハンツビルの NASA MSFC(マーシャル宇宙飛行センター)から約 700 マイル(約 1,127 km)の距離を輸送された。

NASA MSFC は、SLS(スペース・ローンチ・システム)ロケットの暫定極低温推進段とオリオン宇宙船を接続するオリオン・ステージ・アダプターを製造・試験した。アダプター内部の隔壁は、打ち上げ時に発生する水素などの可燃性ガスからオリオンを保護する。

オリオン・ステージ・アダプターの高さは 5 フィート(1.5 メートル)、直径は 18 フィート(5.4 メートル)である。このアダプターには、靴箱ほどの大きさの小型衛星「キューブサット」が搭載可能で、科学実験や技術実証を行う。アルテミス II では、オリオンが単独で月へ向かう間、NASA パートナー機関のキューブサット 4 基を地球周回軌道に打ち上げる予定だ。

オリオン・ステージ・アダプターは、NASA KSC(ケネディ宇宙センター)のマルチペイロード処理施設でキューブサットの統合作業を受けた後、車両組立棟へ移送され SLS ロケットに組み込まれる。

アルテミス II 試験飛行では、NASA の Reid Wiseman(リード・ワイズマン)司令官、Victor Glover(ビクター・グローバー)操縦士、ミッション・スペシャリストの Christina Koch(クリスティーナ・コック)、および CSA(カナダ宇宙庁)のミッションスペシャリスト、Jeremy Hansen(ジェレミー・ハンセン)が月を周回し地球帰還を果たす。このミッションは NASA Artemis(アルテミス)計画初の有人飛行であり、月面ミッションへの新たな一歩であると同時に、将来の火星有人探査に向けた準備を推進するものとなる。
 

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アルテミス計画の全貌については、以下で特集しております。

NASA SLS アルテミス II ミッション
 



Akira IMOTO

Editorial Chief, Executive Director and Board of Director for The Planetary Society of Japan

Japanese Translation : A. IMOTO TPSJ Editorial Office