NASA Artemis II SLS「Artemis(アルテミス)打ち上げチーム、改良版打ち上げソフトウェアの試験に成功」

原文 : December 19, 2024 : Artemis Teams Successfully Test Uninterruptible Power for Mobile Launcher
 

フロリダ州の NASA KSC(ケネディ宇宙センター)では、Artemis(アルテミス)月探査ミッション向け SLS(スペース・ローンチ・システム)ロケットと Orion(オリオン)宇宙船の打ち上げに使用されるソフトウェア「発射管制システム」の試験に成功した。ケネディ発射管制センターの管制室で行われた評価試験では、ソフトウェア・音声・映像表示の連携機能を確認するとともに、発射台からの緊急脱出シナリオの訓練を実施した。

探査地上システム(EGS)プログラムのエンジニアは試験を二段階に分割。まず、アルテミス打ち上げチームが使用するソフトウェアが複数の入力を同時に処理できることを確認した。ソフトウェア試験に続き、チームは打ち上げ 02時間30分前から打ち上げまでのカウントダウン・シミュレーションを実施。これには「アボート・スイッチ」のテストも含まれており、このスイッチは発射台での打ち上げ中止が必要となった場合にのみ、打ち上げディレクターとアシスタント・ディレクターが操作できるものである。

これは、NASA がアルテミス II ミッションに備えて完了した一連の統合地上システム試験の新たな段階を示すものである。アルテミス II 試験飛行は、アルテミス計画における NASA 初の有人ミッションとなり、NASA の司令官 Reid Wiseman(リード・ワイズマン)、パイロットの Victor Glover(ビクター・グローバー)、ミッション・スペシャリストの Christina Koch(クリスティーナ・コック)、および CSA(カナダ宇宙庁)のミッション・スペシャリスト、Jeremy Hansen(ジェレミー・ハンセン)を乗せ、月を周回する 10 日間の旅に出る。
 

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アルテミス計画の全貌については、以下で特集しております。

NASA SLS アルテミス II ミッション
 



Akira IMOTO

Editorial Chief, Executive Director and Board of Director for The Planetary Society of Japan

Japanese Translation : A. IMOTO TPSJ Editorial Office