NASA Artemis II SLS「Artemis(アルテミス)チームが移動式発射台向け無停電電源装置の試験に成功」

原文 : January 10, 2025 : Artemis Teams Successfully Test Uninterruptible Power for Mobile Launcher
 

フロリダ州 KSC(ケネディ宇宙センター)にある NASA の探査地上システム(EGS)プログラム・チームは、移動式発射台 1 号機が同センターのロケット組立棟(VAB)内に設置された状態で、新たな無停電電源装置の試験に成功した。これは、Artemis(アルテミス)II 有人ミッションに備えて EGS チームが実施している統合地上システム試験の次の段階となる。

本試験では、エンジニアが移動式発射台の電源を遮断し、VAB 内ハイベイ 3 に設置された新型バッテリーがシステムに悪影響を及ぼさないことを確認した。これらのバッテリーは移動式発射台、SLS(スペース・ローンチ・システム)ロケット、Orion(オリオン)宇宙船に電力を供給し、万が一 VAB 内で構造物が停電した場合でも全システムを安全に維持することを可能にする。同様の目的で使用される類似のバッテリーは、有人アルテミスミッションの打ち上げが行われる発射施設 39B にも設置されている。

アルテミス II 試験飛行は、アルテミス計画における NASA 初の有人ミッションとなる。NASA の司令官 Reid Wiseman(リード・ワイズマン)、パイロットの Victor Glover(ビクター・グローバー)、ミッション・スペシャリストの Christina Koch(クリスティーナ・コック)、および CSA(カナダ宇宙庁)のミッション・スペシャリスト、Jeremy Hansen(ジェレミー・ハンセン)を乗せ、10 日間にわたる月周回飛行を行う。本ミッションは NASA アルテミス計画初の有人飛行であり、月面活動への道筋を示すとともに、将来の火星有人探査に向けた準備を推進する重要な一歩となる。
 

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アルテミス計画の全貌については、以下で特集しております。

NASA SLS アルテミス II ミッション
 



Akira IMOTO

Editorial Chief, Executive Director and Board of Director for The Planetary Society of Japan

Japanese Translation : A. IMOTO TPSJ Editorial Office