キュリオシティローバー「二億四千八百万キロの彼方に降り立って五年」

5年前のこの週、” マウント・シャープ ” の近くに「上陸」した NASA のキュリオシティ火星探査車は、火星の太古の湖についての長い歴史を紐解こうとしている。

2012年08月05日、パサデナの NASA JPL(ジェット推進研究所)のミッションチームは、新たに開発した ” スカイクレーン・タッチダウン ” と呼ばれる着陸方式によってキュリオシティ・ローバーを着陸させ、通信の確認と探査車から送られた初の画像によりチームの興奮と期待は高まった。
その日の火星と地球の距離は、約1億5,400万マイル(2億4800万キロ)であり、光速のトランスミッションは約14分要した。
 

火星到着から5年が経過し、そびえるマウント・シャープの麓から頂きを臨んだ撮像。詳細は、” Full image and caption ” から読める。後に和訳する。
Image Credit : NASA/JPL-Caltech.
 

Curiosity's First Five Years of Science on Mars

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これら最初に送られてきた画像には、マウント・シャープの景色が含まれていたが、火星表面の探査は、マウント・シャープに到達するまでの1年足らずで主要な探査目標を達成していた。” 以前のニュース ” で伝えた通り、火星のマウント・シャープ付近にある古代の湖の環境において、生命維持のための新鮮な水や他の主要な化学成分とエネルギー源の存在を明らかにした。
 

Rover POV: Five Years of Curiosity on Mars

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2014年以来、キュリオシティ火星探査車はマウント・シャープとその付近で水や風による浸食の痕跡が見られる環境を調査した。キュリオシティの国際科学チームは、湖沼や地下水の兆候が見られる600フィートに亘る岩石群を調査し、生命存在が可能である条件が、少なくとも数百万年も続いていたと結論づけた。この生命存在可能性について、火星の世界がどのように時代を経て変化したかを探求し続ける。
 

Rover POV: Five Years of Curiosity on Mars

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ミッションの詳細は以下にある。

https://mars.jpl.nasa.gov/msl
 



Akira IMOTO

Editorial Chief, Executive Director and Board of Director for The Planetary Society of Japan

Japanese Translation : A. IMOTO TPSJ Editorial Office