国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事長 奥村直樹と、フランス国立宇宙研究センター(The Centre National d’Etudes Spatiales : CNES)総裁 ジャン=イヴ・ル・ガル(Jean-Yves LE GALL)は、2017年04月10日、火星衛星サンプルリターンミッション(略称:MMX)の検討に関する実施取決め(Implementing Arrangement)を締結しました。以下に、配布資料から抜粋して掲載します。
 

フランス国立宇宙研究センター(CNES)との検討


CNES との協力(開発研究フェーズ)

JAXA と CNES は、火星衛サンプルリターミッショ(MMX) の開発研究フェーズにおいて、以下の三項目について共同検討を行う。
 


1. 近赤外分光計(McrOmega)

サンプル採取地点の選定や周辺観測のための搭載観測機器の一つ。波長 4μm 帯までの近赤外線で分光観測を行い、衛星表面の含水鉱物・水関連物質・有機物を主たる観測対象とする。CNES の元で検討をおこなう IAS* は、欧州の火星探査機 ExoMars に搭載される近赤外分光計 MicrOmega を開発した。尚、画像は「はやぶさ2」搭載のNIRS3。
* IAS : フランス宇宙天体物理学研究所

 

MMX News :
” 近赤外分光チームフランス滞在記 ”
August 07, 2017 : 宇宙科学研究所太陽系科学研究系草野広樹

 


2. フライトダイナミクス

火星衛星周辺での探査機の飛行力学。惑星を周回する微小な衛星周辺の軌道力学は複雑で、最先端の研究課題の一つである。CNES は、欧州の彗星探査機 Rosetta に搭載された着陸機 Philae の着陸軌道解析を担当した。

 

3. 小型着陸機の搭載可能性検討

サンプル採取地点周辺を観測することを主たる目的として、着陸点周辺の移動探査を行う小型着陸機の搭載可能性を検討する。CNES は、はやぶさ2に搭載されている小型着陸機 MASCOT の開発に参加している。
 

JAXA リリース

火星衛星サンプルリターンミッションの検討に関するフランス国立宇宙研究センター(CNES)との実施取決めの締結、及び署名式の実施について

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事長 奥村直樹と、フランス国立宇宙研究センター(The Centre National d’Etudes Spatiales : CNES)総裁 ジャン=イヴ・ル・ガル(Jean-Yves LE GALL)は、2017年04月10日、火星衛星サンプルリターンミッション(略称:MMX)の検討に関する実施取決め(Implementing Arrangement)を締結いたしましたのでお知らせします。

JAXA と CNES は、本取決めにもとづき MMX の開発研究フェーズにおいて CNES から MMX への提供を期待する以下の三点の協力内容について、共同検討を行います。

1. 近赤外分光計(MacrOmega)
2. フライトダイナミクス
3. 小型着陸機の搭載可能性検討

なお、本取決めは、JAXA と CNES の両機関長が2015年10月05日に署名した「宇宙プログラム分野における協力に係る JAXA と CNES の間の機関間協定」の下位取決めと位置づけられるもので、JAXA 東京事務所において、田中正朗文部科学省研究開発局長と在日フランス大使館バレッツ公使ご臨席のもと、両機関長により署名式が行われました。
 

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