Space Topics 2026
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打ち上げを前に Artemis(アルテミス)II の燃料注入試験へ一歩前進
NASA Artemis II SLS「打ち上げを前に Artemis(アルテミス)II の燃料注入試験へ一歩前進」
原文 : January 26. 2026 : NASA Moves Steps Closer to Artemis II Fueling Test Ahead of Launch
Imahe caption :
NASA Artemis(アルテミス)II ミッション向けスペース・ローンチ・システム(SLS)ロケットと Orion(オリオン)宇宙船が、2026年01月17日(土)、フロリダ州 NASA ケネディ宇宙センターの発射施設 39B で照明に照らされている様子。
Credit : NASA/Keegan Barber
ケネディ宇宙センターのチームは、Artemis(アルテミス)II 月周回有人試験飛行に先立ち、SLS(スペース・ローンチ・システム)ロケット、Orion(オリオン)宇宙船、地上インフラの準備を継続している。エンジニアらは発射台での計画活動を順調に進め、予定通りあるいは予定より早く作業を進めており、早ければ01月31日(土)にも模擬「打ち上げ」に至るウェット・ドレス・リハーサルを実施する準備を進めている。
今回のウェット・ドレス・リハーサルは、ロケットへの燃料充填を行う打ち上げ前試験である。リハーサルでは、70 万ガロン(約 265 万リットル)を超える極低温推進剤をロケットに充填する能力、打ち上げカウントダウンの実施、宇宙飛行士が宇宙船内にいない状態で推進剤を安全に除去する手順を実証する。
複数の「リハーサル」を通じて、ウェット・ドレス・リハーサルでは、打ち上げチームがカウントダウン最終 10 分間(ターミナルカウント)において、打ち上げを一時停止・再開・再調整する能力を検証する。リハーサルは東部標準時午後09時に模擬打ち上げに向けてカウントダウンを開始するが、必要に応じて午前01時頃まで延長される可能性がある。
最初の実行は打ち上げ約 49 時間前に開始され、打ち上げチームが各自のステーションに召集される時点から、打ち上げ 1 分 30 秒前までを想定。その後計画された 3 分間の待機を経て、打ち上げ 33 秒前までカウントダウンを再開する。この時点からロケットの自動打ち上げシーケンサーがカウントダウンの最終秒数を制御する。その後、チームは T-10 分までカウントダウンを巻き戻し一時停止し、第二段階として打ち上げ 30 秒前まで再開する。
必要に応じて、NASA は SLS とオリオンを打ち上げ前の追加作業のため、ウェット・ドレス・リハーサル後にロケット組立棟(VAB)へ戻す可能性がある。
週末にかけて、チームは SLS ロケット・ブースターの整備を成功裏に完了した。これにはブースター後部スカートへのヒドラジン注入作業が含まれる。チームは引き続きオリオンの飛行準備を進めており、宇宙船内部の物品収納や打ち上げ中止システムにおける計画的な火工品作業を実施している。技術者はコア・ステージの 4 基の RS-25 エンジンの点検を実施し、燃料注入用に使用される宇宙船推進システムのタンク(複合材被覆圧力容器)を加圧した。
寒波が全米を襲い、01月27日(火)にはフロリダ州でも平年を下回る気温が予想される中、技術者らはオリオン宇宙船と SLS ロケットの構成要素を適切な状態に保つ環境制御システムが寒冷対策に備えられるよう準備を進めている。
また、有人飛行に向けた準備作業中に発生した問題に対処するため、技術者や科学者らが対応を進めている。緊急脱出システムの評価試験では、緊急時に搭乗員や発射台要員を移動式発射台から搬送するバスケットが、発射台境界内にある終端エリアの手前で停止する不具合が発生した。これを受け、システム・ブレーキを調整しバスケットが確実に降下するよう対応済みである。今後数日間、技術者はオリオンの飲用水システムから追加サンプルを採取し、乗員の飲用水が安全であることを確認する。初期サンプルでは予想より高い総有機炭素(TOC)値が検出されていた。
搭乗員は01月23日から継続中のヒューストンでの隔離状態を維持している。
アルテミス計画の全貌については、以下で特集しております。
Akira IMOTO
Editorial Chief, Executive Director and Board of Director for The Planetary Society of Japan

