Space Topics 2024
NASA Europa clipper News & Video 日本語訳解説
エウロパ・クリッパー・ミッションのエンジニアにスポットを当てた新しいビデオ・シリーズ
NASA 氷衛星探査機 Europa Clipper「エウロパ・クリッパー・ミッションのエンジニアにスポットを当てた新しいビデオ・シリーズ」
原文 : September 23, 2024 : New Video Series Spotlights Engineers on NASA´s Europa Clipper Mission
NASA Europa Clipper(エウロパ・クリッパー)探査機の打ち上げまで、あと数週間と迫った今、5本のショート・ビデオでミッション成功への舞台裏を覗いてみよう。
Imahe caption :
10月10日(木)の打ち上げを目指す NASA エウロパ・クリッパー・ミッションの五人のエンジニア。
Credit : NASA
謎に包まれた木星氷衛星に生命が誕生するのに適した要素があるかどうかを見極めようとする巨大な宇宙機を作るには何が必要なのか? このビデオでは、NASA のエウロパ・クリッパー・ミッションに携わる五人のエンジニアが、宇宙機の通信システムの構築から、探査機として宇宙での科学目標を達成するための厳しいテストまで、その舞台裏を垣間見ることができる。
10月10日(木)に打ち上げウィンドウが開くエウロパ・クリッパーは、地球の外側を周る木星系にある海洋世界の探査に特化した NASA 初のミッションである。探査機は 18 億マイル(29 億キロメートル)を木星系まで移動し、ガス惑星の衛星エウロパを調査する。エウロパは表面の氷殻下に地球規模の塩水の海があると科学者たちは考えている。
ビデオは毎週、 ” こちら ” で公開・更新される。最初の二本はすでに公開されている。
チームの紹介
ジョンズ・ホプキンス応用物理学研究所( Johns Hopkins Applied Physics Laboratory)の主任通信システムエンジニア、Dipak Srinivasan(ディパック・スリニヴァサン)は、チームと探査機本体との通信システムを構築する。上記リンク、YouTube のビデオでは彼の仕事について詳しく紹介している。
NASA JPL(ジェット推進研究所)のナビゲーション・エンジニア、Sarah Elizabeth McCandless(サラ・エリザベス・マッキャンドレス)は、エウロパ・クリッパーの軌道計画を支援し、探査機が安全に木星に到着し、エウロパ近傍を何十回も飛行する経路を確保している。サラの仕事については ” こちら(YouTube) ” をご覧頂きたい。
JPL の科学システムエンジニアである Jenny Kampmeier(ジェニー・カンプマイヤー)は、ミッションの科学者とエンジニア間のインターフェイスとして働いている。
Andres Rivera(アンドレス・リベラ)は JPL のシステムエンジニアで、first-generation(移民二世)のアメリカ人。エウロパ・クリッパーの巡航段階(地球から木星への旅)に携わる。
メキシコで幼少期を過ごした JPL の統合・試験エンジニア、(ヴァレリア・サラザール)は、エウロパ・クリッパー探査機の打ち上げ準備のための試験に関わった。
今後のライブストリームとブロードキャスト
エウロパ・クリッパーの専門家が、10月01日(火)に英語で、10月03日(木)にスペイン語で放送される ” NASA サイエンス・ライブ ” で、ミッションに関する質問に答える。 放送は ” NASA+ ”、” YouTube ”、” Facebook ”、” X ”で行われます。視聴者は、ハッシュタグ #askNASA を使ってソーシャルメディアで質問を投稿するか、Facebook または YouTube ストリームのチャット・セクションにコメントを残すことができる。
More About the Mission(ミッションの詳細)
エウロパクリッパーなどのミッションは、宇宙生物学の分野、つまり私たちにとって既知である生命が存在する可能性のある遠い氷世界の変数と条件に関する学際的な研究への貢献を促す。エウロパクリッパーは生命探査ミッションではないが、木星衛星エウロパの詳細な観測を行い、氷下に海洋がある氷衛星に、生命を維持する能力があるかどうかを調べる。エウロパの生命居住性を理解することは、科学者が地球上で生命がどのように発達したか、そして我々の惑星地球外において生命発見の可能性についての理解を向上させる。
カリフォルニア工科大学がカリフォルニア州パサデナで管理している JPL は、ワシントンにある NASA の科学ミッション局の APL と協力して、エウロパクリッパーミッションの開発を主導している。アラバマ州ハンツビルにある NASA のマーシャル宇宙飛行センターにある惑星ミッションプログラムオフィスは、エウロパクリッパーミッションのプログラム管理を実行する。
エウロパクリッパーの詳細については、以下を参照いただきたい。
Akira IMOTO
Editorial Chief, Executive Director and Board of Director for The Planetary Society of Japan