NASA Artemis II SLS「アルテミス II で使用するオリオン宇宙船の真空環境試験が始まる」

原文 : June 28, 2024 : NASA´s Artemis II Orion Spacecraft Prepares for Vacuum Testing
 

Imahe caption :
技術者は2024年06月28日、フロリダ州にある NASA KSC(ケネディ宇宙センター)のニール・A・アームストロング・オペレーション&チェックアウト棟内で、30 トンクレーンを使ってオリオン宇宙船を最終組立・システム試験(FAST)セルから高度チャンバーに吊り上げた。月軌道を周回するアルテミス II ミッションに使用される宇宙船は、機体のサブシステムのリーク・チェックとエンド・ツー・エンドの性能検証を受けた。
Credit : NASA
 

NASA KSC(ケネディ宇宙センター)にある、"Neil A. Armstrong" Operations and Checkout Building(「ニール・A・アームストロング」オペレーションズ&チェックアウト棟:O&C)内で06月28日、NASA SLS Artemis II(アルテミス II)ミッションで使用する Orion(オリオン)宇宙船が最終組立・システム試験セルから搬出された。統合された宇宙船は、サブシステムのエンド・ツー・エンドの性能検証や推進システムの漏れのチェックなど、最終的な試験と組み立てが行われていた。

30 トンのクレーンがオリオンを最近改修された高度チャンバーに戻し、電磁気試験を行った。宇宙船は今後、一連の真空チャンバー適格性試験を受ける。この試験では、宇宙船から空気を抜いて真空に近い環境にし、圧力が極端に低い空間を作り出す。その結果、将来の月ミッションで宇宙船が経験するのと同じような大気がない状態になる。

試験期間は約一週間で、技術者は宇宙船のチャンバー、キャビン、環境制御および生命維持システムからデータを収集し、宇宙服の機能性をテストする。これらの試験で記録されたデータは、アルテミス II 搭乗の宇宙飛行士を宇宙の過酷な環境で安全にフライトさせるための宇宙船の適格性を確認するために使用される。
 



Akira IMOTO

Editorial Chief, Executive Director and Board of Director for The Planetary Society of Japan

Japanese Translation : A. IMOTO TPSJ Editorial Office