NASA Artemis I SLS「アルテミス I SLS ウェットドレスリハーサルの状況」
 

Artemis I SLS の「ウェットドレスリハーサル」テストの中で、移動発射台のレギュレータを交換した後、上段エンジンのヘリウムパージ圧を維持する部分に問題が発生した。上段の RL10 エンジンは、「ウェットドレスリハーサル」中にエンジンのパージと上段のバルブの作動にヘリウムを使用する。初期のトラブルシューティングを行った後、チームは通常のヘリウムパージを再開し、ヘリウムの流入が制限された原因を特定するための作業を続けている。エンジニアは明日もトラブルシューティングを実施し、システム性能の確認と評価を行う予定である。必要であれば、ミッション管理チームが日曜日に会合を開き、手順の調整や試験目的の変更を行う予定だ。「ウェットドレスリハーサル」テスト終了後、SLS ロケットと Orion 宇宙船はビークル組立棟に戻り、エンジニアが関連する飛行システムの追加点検を行い、システム性能をさらに詳細に評価する予定となっている。SLS ロケット、Orion 宇宙船、そしてそれを支える地上システムは、現在も安定した状態にある。

二日間に渡るカウントダウンリハーサルは、現在のところ、04月09日(土)午後05時(EST)に開始され、04月11日(月)午後02時40分に「T-0(発射)」が予定されている。エンジニアが今回発生した問題を調査している間、チームは前回の試験で得られた知見や、今週の初めに完了し次の試験に含める必要のなくなった活動(試験目的)(地上支援機器の設定など)を考慮して、試験スケジュールの改定を続けている。さらなる分析を経て NASA は明日、「ウェットドレスリハーサル」試験の前倒し計画を策定する予定でいる。

Artemis I SLS の「ウェットドレスリハーサル」試験の最新情報は、当ブログでご確認頂きたい。NASA は YouTube の Kennedy News-Room チャンネルで、SLS ロケットと Orion 宇宙船のライブ映像を配信している。

リアルタイムでの最新情報は、Exploration Ground Systems の Twitter アカウントで。

Editor:
Tiffany Fairley
Kennedy Space Center, Florida
 



Akira IMOTO

Editorial Chief, Executive Director and Board of Director for The Planetary Society of Japan

Japanese Translation : A. IMOTO TPSJ Editorial Office