NASA オポチュニティ : 火星上で15年の探査史を記す


オポチュニティローバは、2004年01月24日に赤い惑星火星のメリディアニ プラナム(Meridiani Planum)と呼ばれる領域に上陸した。
その日、午後09時05分に火星上から地球に向けて初めて信号を送り返してきた。218 マイル(45 キロメートル)に渡る移動距離を記し、2018年02月には5000火星日(sol)を記録した。
 

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オポチュニティローバのアーティストコンセプト。
Image Credit : NASA/JPL/Cornell University
 

「ひたすた表面を探査した15年間だった。火星の表面探査の拡大は、その後の探査ミッションに貢献しただろう」と述べるプロジェクトマネージャであるジョン・カラス(John Callas)は、オポチュニティとコミュニケーションをとるために全力を尽くしていると言うが、時間が経つにつれて、ローバとのコンタクトが成功する可能性は徐々に小さくなっていく。

地球とオポチュニティとの最後の通信は、2018年06月10日に行われた。その時火星は、惑星全球に及ぶ塵の嵐が発生しており、パーサヴィアランス(Perseverance)渓谷の西縁から注ぐ太陽動力によって稼働しているローバー付近を覆い、もはやそのバッテリーを充電できなくなるほど多くの日光を遮ってしまった。
嵐はその後収まり、パーサヴィアランス渓谷上の空は晴れたが、それ以降ローバーは地球との通信が叶わなくなっている。JPL のミッションエンジニアがローバーからとの送受信行ってミッションは継続されている。エンジニアがローバからの信号を受けた場合、直ちに彼らは回復を試みることができる。
 

オポチュニティとその双子のローバであるスピリットは、2003年にフロリダ州ケープカナベラルから打ち上げられた。スピリットは2004年に火星に上陸し、そのミッションは2011年に終了している。

オポチュニティと火星探査ローバ・プログラムの詳細については、次の URL をご覧頂きたい。

Mars Exploration Rovers
 



Akira IMOTO

Editorial Chief, Executive Director and Board of Director for The Planetary Society of Japan

Japanese Translation : A. IMOTO TPSJ Editorial Office