The Planetary Society of Japan

Space Topics 2016

カッシーニ探査機によるリング接近軌道からの初画像

Updated : December 06, 2016
December 06, 2016 JPL/NASA 原文 : ” Cassini Beams Back First Images from New Orbit ”

 

昨日のリング近接軌道面通過の報に続いて、前日の北極からの「ダイブ」からリング通過までに取得した画像が届きました。本文は昨日の「6690」と同様なので、以下に二枚の画像とそのキャプション、併せて補足を入れて説明します。
グランドフィナーレを迎えるカッシーニによるこのミッションは二種の軌道フェーズを以って行われ、外縁を20回、土星表面に近い内側軌道を22回「ダイブ」します。今回のミッションフェーズの一回目のリング接近通過での撮像は、主要なリングの外縁を通過する前の約半日間で得られました。
 

 

荒涼とした土星の北極圏
” Over Saturn's Turbulent North ”
 


この画像は、土星の北極の周りにある巨大な六角形の噴流の一部を示しています。六角形の各辺は、地球径と同等の長さです。中央の極付近には円形の嵐が見えます。

画像は、土星表面から約 240,000 マイル(390,000 km)の距離から、2016年12月03日にカッシーニ探査機の広角カメラで撮影されました。画像の縮尺は、ピクセルあたり 14 マイル(23 キロメートル)です。

ジュノー探査機によって続く木星圏観測ミッションでも同様な極付近での撮像がありました。太陽系惑星全般に言えますが、極付近の観測によって新たな知見をもたらすということは多くあり、数十回に亘るリング接近ダイブに伴う極付近の今後の観測にも大きな期待が持てますね。また、エンセラダスなど、リングに直接関与する小さな衛星群の観測も併せて実施されることから、この最終局面に来て、地球で成果を期待する私たちに今一度夢を与えてくれそうです。
 

参考資料
この画像は、2012年11月27日に、カッシーニ搭載の近赤外光の波長に敏感なスペクトルフィルタを組み合わせた狭角カメラによって撮影されました。この画像からも、明るい緑色と暗い赤褐色との境界が多角形を示していることが判ります。

890 ナノメートルでフィルタリングされた画像部分は青色として投影されます。 728 ナノメートルでフィルタリングされた部分は緑色として投影され、752 ナノメートルでフィルタリングされた画像は赤色として投影されています。このスキームからは、赤は低い雲を示し、緑は高い雲を示しています。画像の縮尺は、ピクセルあたり 1 マイル(約 2 キロメートル)です。
” Mysterious Hurricane at Saturn's Noth Pole ”

 

 

土星北極の等しい六辺の造形
” Saturnian Hexagon Collage ”
 


カッシーニ探査機に搭載された広角カメラによる撮像画像のこのコラージュは、四つの異なるスペクトルフィルタを組み合わせて得られた土星の北半球とリングの一部です。各フィルターは、異なる波長の光に敏感で、異なる高度の雲と明暗を示しています。

上左画像から使用されるフィルターは、紫色(420 ナノメートル)、赤色(648 ナノメートル)、下左画像から赤外線(939ナノメートル)、近赤外線(728 ナノメートル)のそれぞれの光を詳細に捉えます。

画像は、土星からから約 400,000 マイル(640,000 km)の距離から、2016年12月02日に広角カメラで撮影されました。画像の縮尺は、ピクセルあたり 95 マイル(約153 キロメートル)です。

カッシーニから送られる元画像は、256 x 256 px で、探査機にデータ保存の限界や他のミッションでの撮像データの保存のため、こうした圧縮作業を行うことが時々あります。
尚、画像リンクからの大きな画像は、上下とも同じものです。
 

 

 

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