Dawn 探査機:ケレス到着後一ヶ月、探査機 Dawn(ドーン)の勇姿


03月06日に準惑星ケレスの重力圏に入った探査機ドーンは順調に航行を続け、計画通りにイオン・スラスターでその航路を変えている。ケレスの重力とこのスラスターにより、ドーンは準惑星ケレスの周回軌道へ乗って行く。探査機と搭載した実験装置はいずれも良好な状態だ。
 

2015年03月上旬、ケレスの周回軌道に投入されたのちのDawn探査機を描いたアーティストコンセプト。イオンエンジンの青く淡い炎をケレスの重力方向と逆に向けるよう周回している。
Image credit: NASA/JPL
 

周回軌道に乗った探査機ドーンは、機体の反動を利用して高度を上げ、03月18日に最高高度 75400 km へ達した。現在の高度は 42000 km で、計画高度の 13500 km に向けて降下中だ。

次の準惑星ケレスの撮影は4月10日と14日に予定されており、科学チームの精査の後、オンラインで入手可能になる予定だ。これらの写真の最初の一枚は03月01日に撮影したものと同様、三日月のような写真になるが、その解像度は 1.5 倍となる。04月23日に予定高度に就いたあとは重要な科学実験が目白押しだ。

5月初旬までに天体表面の詳細な画像が手に入るだろう。これには、科学者の興味を引いてきたミステリアスな、天体表面の明るい部分も含まれる。太陽の反射がこの部分だけ大きいことが何を示すのか、詳細な画像がその理解を助けることだろう。この明るい部分の画像は04月10日には撮影されそうにない。また、04月14日に撮影されるかどうかも今のところ定かではない。

探査機ドーンは05月09日に一連の科学実験を終え、更に低い軌道へ移り、更に詳細な撮影を行う。
 



Akira IMOTO

Editorial Chief, Executive Director and Board of Director for The Planetary Society of Japan

Japanese Translation : K. Rikitake, A. IMOTO TPSJ Editorial Office