May 23, 2024 Published.

・May 23. 2024 : 情報の更新を含め、カテゴリを移動しました。


お伝えしている「小惑星「2001 CC21」を観測しよう!」キャンペーンと併せた「掩蔽観測のお勧め」ですが、JAXA「2001 CC21」チームの早水勉氏から、掩蔽観測についての諸々の質問・相談(観測技術サポート等)をお受けする Zoom 会議の案内を頂きましたので以下にお知らせ致します。


「2001 CC21」による掩蔽観測 Know-How、困りごと相談(観測技術サポート)
 

小惑星による星食の観測に慣れておられる方は良しとして、この度、新たにご参加いただいた方や掩蔽観測の経験が少ない方には、観測について、いろいろと不明な点や不安のある点など抱えておられることと思います。これらについて気楽に質問していただき、経験者からいろいな Know-How を伝授してもらうような、Zoom 会議の内容にしたいと考えています。会議の URL は日程が決まり次第、お知らせします。

掩蔽観測の現象については、早水勉氏の「HAL 星研」のウェブページ、

02/06:http://www.hal-astro-lab.com/asteroid/230206_2001CC21.html
02/08:http://www.hal-astro-lab.com/asteroid/230208_2001CC21.html

において、星図や観測方法など詳しく紹介されており、今回の観測に特化した観測機材と観測方法の簡易マニュアルも

http://www.hal-astro-lab.com/asteroid/(98943)2001CC21observation_manual.pdf

で公開されています。
 

【主催】「2001CC21掩蔽共同観測チーム」リーダー:吉田二美(産業医科大学 / 千葉工業大学惑星探査センター
【講師】渡部勇人、宮下和久、渡辺裕之(JOIN)
【日程】2023/01/26(木)~01/31(火)で日程調整
【世話人】山村秀人(JOIN、NPO花山星空ネットワーク)
 

Zoom 会議日程調整について
会議の日程つきましては、1/26~1/31の間で、できるだけ多くの方が参加していただけるように「調整さん」で参加の可否について調査します。01/23(月)までに下記のウェブからログインして、参加の可否についてご記入してください。

「2001 CC21」による掩蔽の観測技術サポート

質問集約
また、Zoom 会議までに質問を集約して、Zoom 会議の中で経験者に答えていただきます。どのような些細なことでも結構ですので、質問がありましたら、質問内容と困っている状況を簡潔に箇条書きにして、01月24日(火)までに下記あて Mail でお送りください。

【件名】「2001 CC21 星食観測 N-H_Zoom 会議」質問<質問者の名前>
【宛先】h-yama81215211@mbox.biwako.ne.jp(山村秀人宛)
【質問内容】箇条書きで簡潔に書いてください。
【添付資料】写真や図なども必要であれば添付してください。(できるだけファイルサイズは小さくしてください)
 

以上
 



はや2が探査する、小惑星「2001 CC21」を観測しよう!
 

以下、JAXA はやぶさ2拡張ミッション ” キャンペーンページ ” から

「はやぶさ2」が2020年12月に地球にカプセルを届けてから、すでに2年が経ちました。想定されていた年数は過ぎていますが、はやぶさ2探査機は順調に飛行を続けています。 次の大きなイベントは、2026年07月の小惑星「2001 CC21」のフライバイ探査です。「2001 CC21」は、いったいどのような小惑星なのでしょうか。 2023年初め、この「2001 CC21」の観測好機となります。

ということで、「2001 CC21」の観測キャンペーンを行うこととなりました。図 1 に、2023年03月末までの「2001 CC21」の位置を示します。「2001 CC21」の明るさですが、2023年初めでは約18等、そして2月の初めくらいには 16 等くらいまで明るくなりますが、3月末には20等くらいまで暗くなってしまいます。かなり暗いですから、ある程度以上の口径の望遠鏡があり慣れた方でないと観測は難しいと思います。 そのような方は観測の仕方はご存じでしょうから、ここでは観測の方法については割愛します。
 


 

図 1. 「2001 CC21」の位置。ステラ?ナビゲータ11で作図。
 

「2001 CC21」の撮影に成功しましたら、画像を日本公開天文台協会にお送りください。観測を成功された方には、はやぶさ2拡張ミッションからささやかな記念品をお送りいたします。 このキャンペーンは、2022年12月27日から2023年03月末までを目処に行いますが、2023年04月以降でも観測が成功したら画像を送って下さい。

※小惑星「2001 CC21」の観測キャンペーンは、日本公開天文台協会、日本惑星協会、そして JAXA はやぶさ2拡張ミッションの共同で行っています。

画像の送付方法など詳しくは日本公開天文台協会の Web
https://www.koukaitenmondai.jp

に掲載されます。 観測キャンペーンは12月27日から開始しますが、画像の受付は準備が整い次第となります。
 

掩蔽観測に挑戦しよう!

さらに上級者向けの観測もあります。それは、掩蔽観測というものです。小惑星が恒星の前を通過すると、その恒星を隠すことになります。そのときに、その恒星の明るさが暗くなるわけですが、その暗くなった時刻を正確に計測する観測が掩蔽観測です。 これは、恒星の光によってできる小惑星の影が地上を通過する時刻を測定することになりますが、複数の異なる場所で観測が成功すれば、小惑星の影の形が分かり、小惑星の大きさや形を推定する情報にもなるわけです。

「2001 CC21」による掩蔽観測については、早水勉氏(HAL 星研)の Web
http://hal-astro-lab.com/asteroid/2303_2001CC21_index.htm

に詳しい情報が掲載されています。掩蔽が観測できる場所(図2参照)や日時、観測の仕方、観測結果の報告についても説明されていますのでご参照ください。 なお、掩蔽観測については、吉田二美氏(産業医科大学/千葉工業大学惑星探査研究センター)がリーダーの「プロ・アマ共同掩蔽観測チーム」にご協力をお願いしています。 掩蔽観測についての問合せや観測結果の報告は、2001cc21_occult@googlegroups.com までお願いします。また、この掩蔽観測につきましては、「星ナビ2023年02月号」(アストロアーツ)および「月刊天文ガイド2023年02月号」(誠文堂新光社)に記事が掲載されています。
 


 

図 2. 小惑星「2001 CC21」による恒星食帯。恒星食帯の幅はわずか 600 ~ 700 m しかなく、このマップでは線の太さほどしかない。緑線は誤差(1σ)で、この範囲内で 68.2 % の確率で星食が起こる。(Credit: 早水勉)
 

「2001 CC21」が恒星を隠す時間は 0.1 秒程度とまばたきと同じくらいの時間、恒星の明るさが暗くなるだけですので、観測は非常に難しく、適切な観測装置セット(CMOS カメラや GPS 受信機など)が必要です。詳しくは 2001cc21_occult@googlegroups.com まで問い合わせください。また、その現象が本当に見られる地域は幅 600 m から 700 m 程度の非常に狭いベルト状の範囲(恒星食帯)ですが、そのベルトの位置の誤差は実際に現象が見られる幅の 10 倍以上あります。01月から03月にかけて観測を継続し、恒星食帯の正しい位置を追い込んでいく必要があります。ですから、観測成功のためには、多数の観測者が必要になります。 是非、多くの皆さんが観測に挑戦してくだされば幸いです。掩蔽観測に参加していただいた方にも、はやぶさ2拡張ミッションからささやかな記念品をお送りいたします。
 

はやぶさ2拡張ミッションチーム
2022.12.27
 

以上、JAXA はやぶさ2拡張ミッション ” キャンペーンページ ” から