MEF 二十周年記念オンラインシンポジウム

2020年06月13日(土曜日)、MEF メンバーの皆さんを対象にした「オンラインシンポジウム」を開催しました。既に、ひと月半が過ぎていますが、現在、Zoom データを編集中です。ひとまず以下に、参加者からの感想、その他画像データ等を置きました。

「二十周年記念オンラインシンポジウム」開催報告 : July 31, 2020
 


JAXA 宇宙科学研究本部(ISAS)が2003年5月に打ち上げたはやぶさ探査機は、2010年6月に帰還カプセルを見事地球に持ち帰りました。本グループは、はやぶさに続く日本の小天体探査について、全国からアイディアを募り、科学的意義や工学的な実現可能性を検討し、JAXA/ISAS が実施できる規模の有力なミッション候補を創り出すことを目的とした有志団体です。

2000年5月の発足以来、7つの探査案を検討しました。2001年から第4回宇宙科学シンポジウムをはじめとする国内外の学術会議で、次期小天体探査が目指す科学とそれを実現する統合案の検討結果を発表してきました。02年末には「MEF レポート」暫定版、04年1月には最終版を発行し、公開HP上などで配布しました。直後から「小天体探査WG」発足申請準備会議を開催し、同レポートをたたき台にした発足申請書を、3月にJAXA/ISAS 宇宙理学委員会へ提出しました。審議の結果、「小天体探査WG」設立は認可され、MEF の設立当初の目的は達成されました。” はやぶさ2ファクトシート 102頁参照 ”

本グループは研究者だけに閉じられたものではなく、以下の紳士協定を遵守して頂ければ、年齢、性別、職業、所属、居住国、国籍に関わらず、どなたでもメンバーになれます。

(A)次期小天体探査を全国の仲間と創り、ミッションが実現した暁には、各自の立場で積極的に計画を支援する意欲を持つ。
(B)上記の目的以外のトピック、発言者個人のみに当てた通信、個人の中傷は投稿しない。
(C)登録・投稿に際しては、本名を名乗ることを原則とする。(各々のご都合については、登録時に運営管理者からご案内のメイルが届きますので、ご対応ください。)
(D)議論の主要言語には日本語を使う。
(E)ミッション案は無人探査機を前提とする。

以下からご参加ください。
” 小天体探査フォーラム参加登録 ”
 


 

ペンシルバニア州ドレクセルヒルのアーティスト、Karl Kofoed 氏によるこのレンダリングは、土星の小さな月エンセラダスの南極表面の亀裂から空間に噴出する純水氷粒子のストリーマを、その氷の結晶で遠くから届く太陽光を屈折して映し出します。当にこれこそ MEF が真に目指すところと言えます。
” Image by Karl Kofoed - Drexel Hill, Pennsylvania ”
Credit: Copyright 2008 Karl Kofoed
 

小天体探査フォーラム設立の経緯

小天体探査フォーラム、通称 MEF(Minorbody Exploration Forum)は、「MUSES-C (のちの「はやぶさ」)に続く我が国の小天体探査案を市民の力で創り出す」ことを創設時の目的として、実名・所属明記型の会員制 e グループとして、2000年5月に発足しました。現在でいえば、Facebook のようなSNS式活動に近いコンセプトでした。また、2000年末には「惑星探査の日本語ポータルサイト」を目指して、この一般公開ページが開設されました。

MEF 登録メンバーは宇宙理工学の研究者だけでなく、教師、博物館学芸員、アマチュア天文家、SF 作家、主婦、小中学生まで200名以上に上り、7つの小天体探査案を提案・評価して、2002年末には「MEF レポート暫定版」を作成しました。その後改訂した本報告書最終版を基盤として、2004年には JAXA 宇宙科学研究本部(当時)の理学委員会の元に、小天体探査ワーキンググループが発足しました。この流れが、やがて始原天体探査プログラム構想として、はやぶさ2、はやぶさ Mk-II へと引き継がれていきます。

そして2011年末、MEF 発足から11年経ち、ポスト MUSES-C が紆余曲折を経て「はやぶさ2プロジェクト」として実現する直前まで来ました。MEF 会員登録時の紳士協定の第一項目に、「10年後の小天体探査を全国の仲間と創り、ミッションが実現した暁には、各自の立場で積極的に計画を実現する意欲を持つ」とあります。この原点に立ち返り、プロジェクトの外側にいる当フォーラムが「次世代太陽系探査」にどのような貢献ができるかをメンバー全員によって模索し、これを確立していきたいと考えます。
 

MEF へは以下から参加できます。
” 小天体探査フォーラム参加登録 ”