Space Topics 2025
NASA Blogs (Ja) 日本語訳解説
NASA がアルゼンチン宇宙機関とアルテミス II 計画のキューブサットに関する協定に署名
NASA Artemis II SLS「NASA がアルゼンチン宇宙機関とアルテミス II 計画のキューブサットに関する協定に署名」
原文 : May 20, 2025 : NASA Signs Agreement with Argentina’s Space Agency for Artemis II CubeSat
Imahe caption :
NASA 宇宙飛行士で Artemis（アルテミス）II ミッション・スペシャリストの Christina Koch（クリスティーナ・コック）が、SLS ロケットと Orion（オリオン）宇宙船を接続するリング状の構造体「オリオン・ステージ・アダプター」を点検している。試験飛行中に複数のキューブサットがこのアダプターから高高度地球軌道へ展開される予定。
Credit : NASA/Charles Beason
NASA はアルゼンチン宇宙活動委員会（CONAE）と、同機関のアルテミス II 試験飛行にキューブサットを搭載する契約を締結した。これにより、本ミッションに搭載される 4 基の国際キューブサットに関する全提携が確定した。
ATENEA キューブサットは、様々な遮蔽方法における放射線量データを収集し、地球周辺の放射線スペクトルを測定、将来のミッション設計最適化に役立つ GPS データを収集して長距離通信リンクの検証を行う。
キューブサットは小型ながら強力な能力を持つ。コンパクトなサイズながら、宇宙環境の理解を深める可能性を秘めた技術実証や科学実験機器を搭載している。
CONAE に加え、NASA はドイツ航空宇宙センター（DLR）、韓国航空宇宙研究院（KARI）、サウジアラビア宇宙庁と協力し、NASA のアルテミス計画の一環としてアルテミス II にペイロードを搭載し、高高度地球軌道環境へのアクセスを図る。これらのキューブサットは、深宇宙ミッションの設計方法に関する知見を提供し、改善の可能性を秘めた情報を収集する。今夏後半にフロリダ州の NASA KSC（ケネディ宇宙センター）へ搬送され、SLS（スペース・ローンチ・システム）宇宙船アダプターとの統合が行われる予定だ。
キューブサットは地球周辺の環境調査のためロケットから分離される一方、オリオン宇宙船の乗組員は 10 日間の旅程で月周回飛行を継続し帰還する。アルテミス計画を通じ、NASA は科学的な発見と経済的利益を目的とした月探査に宇宙飛行士を送り込み、初の有人火星ミッションの基盤構築を目指す。
アルテミス計画の全貌については、以下で特集しております。
Akira IMOTO
Editorial Chief, Executive Director and Board of Director for The Planetary Society of Japan