NASA Artemis II SLS「NASA の Mobile Launcher 2(移動式発射台 2 号機)の成長が続く」

原文 : April 24, 2025 : NASA´s Mobile Launcher 2 Continues to Grow
 

Imahe caption :
NASA の Mobile Launcher 2(移動式発射台 2)チームは、ベクテル・ナショナル社が主導し、2025年04月22日(火)、フロリダ州 KSC(ケネディ宇宙センター)内の車両組立棟近くで建設中の移動式発射台にモジュール 7 を統合した。各モジュールは高さ 40 フィート(約 12 メートル)で、完成時には 390 フィート(約 119 メートル)に達し、Artemis(アルテミス)IV ミッションの打ち上げ時に SLS(スペース・ローンチ・システム)ブロック 1B 型ロケットの地上支援を提供する。
Credit : Bechtel National Inc.
 

04月22日、フロリダ州 NASA KSC(ケネディ宇宙センター)において、新たに 2 基の 40 フィート(約 12 メートル)モジュールが追加され、NASA の Mobile Launcher 2(移動式発射台 2 号機)のタワーはさらに高さを増した。ベクテル・ナショナル社が率いる移動式発射台 2 チームは、モジュール 6 と 7 を統合した。これらは移動式発射台の高さ約 400 フィート(約 122 メートル)の塔構造を構成する七つのセクションのうち、三番目と四番目にあたる。移動式発射台は現在、宇宙港の象徴である車両組立棟(VAB)の隣で建設中である。

革新的な鋳鋼で組み立てられ、各種設備・ユーティリティを備えたモジュールは、MLS-2 チームのモジュール組立ヤードからの移動を終えた後、拡大を続ける発射台本体と統合された。これにより発射台の高さは 80 フィート(約 24 m)増加し、総高 276 フィート(約 84 m)に達。ケネディ宇宙センターのスカイラインに新たな景観が加わった。

モジュール 6 は、SLS(スペース・ローンチ・システム)ロケットの発射台へのロールアウト時、強風時、発射カウントダウン時の揺れを軽減するインターフェースである車両安定装置を支えるために設計されている。この安定装置は打ち上げ時に大型の SLS ブロック 1B ロケットから分離され、将来の SLS 構成とそれらが要求する様々な荷重に対応するよう設計されている。

モジュール 7 はタワーのペイロード収容サブシステムであり、SLS ペイロードと NASA KSC の打ち上げ管制センター間のインターフェースとして機能する。これにより打ち上げチームは SLS ロケットとオリオン飛行ハードウェアの監視、試験、指令発行が可能となる。空調完備の鋼鉄シェル内に設置され、打ち上げ対応の防振装置で保護されたこのサブシステムは、打ち上げ前後の運用時における要員によるペイロードへのアクセスも提供する。

完成時、移動式発射台 2 は高さ 390 フィート(約 119 メートル)に達し、Artemis(アルテミス)IV ミッションから打ち上げを開始するロケットのブロック 1B 構成向けに SLS 探査用上部段を追加するために必要な支持機能を提供する。

NASA とそのパートナーは、NASA のアルテミス計画の一環として、人類全体の利益のために月における長期探査に必要な基盤システムを開発している。
 

Previous Post | Next Post

アルテミス計画の全貌については、以下で特集しております。

NASA SLS アルテミス II ミッション
 



Akira IMOTO

Editorial Chief, Executive Director and Board of Director for The Planetary Society of Japan

Japanese Translation : A. IMOTO TPSJ Editorial Office