はやぶさ2が目指す 1999 JU3 の名称が Ryugu に決定!
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「はやぶさ2」が目指す小惑星の名称が「Ryugu」に決定しました
2015/10/05:宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)は、平成27(2015)年7月22日から8月31日までの期間、この小惑星の名称案を募集しました。ご応募いただいた名称案は「1999 JU3名称案選考委員会」で選考されました。選考された名称案「Ryugu」は、小惑星1999 JU3の名称提案権をもつ米国のLINEAR(リニア)チームに伝えられ、リニアチームから名称決定権を持つ国際天文学連合に提案されていました。
名称案選考について
1.選考結果:Ryugu
2.選定理由
・「浦島太郎」の物語で、浦島太郎が玉手箱を持ち帰るということが、「はやぶさ2」が小惑星のサンプルが入ったカプセルを持ち帰ることと重なること。
・この小惑星は水を含む岩石があると期待されており、水を想起させる名称案であること。
・既存の小惑星の名称に類似するものが無く、神話由来の名称案の中で多くの提案があった名称であること。
・「Ryugu」は「神話由来の名称が望ましい」とする国際天文学連合の定めたルールに合致し、また、第三者商標権等の観点でも大きな懸念はないため。
3.募集期間:平成27(2015)年7月22日から8月31日まで
4.応募状況
応募総数 7,336件
「Ryugu」提案者数は30件 (類似した提案として、「Ryugujo」 5件、「Ryuuguu」5件、「Ryuguu」1件、「Ryugujyo」1件、「Ryugujou」1件、「Ryugu-zyo」1件)
5.選考委員会 メンバー
委員長:高柳雄一、多摩六都科学館館長
委員:渡部潤一、国立天文台副台長
委員:月尾嘉男、東京大学名誉教授
委員:津田雄一、はやぶさ2プロジェクトマネージャ、JAXA宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系准教授
委員:吉川真、はやぶさ2ミッションマネージャ、JAXA宇宙科学研究所 宇宙機応用工学研究系准教授
小惑星の名称は、通常、審査に3ヶ月程度かかります。今回、小惑星1999 JU3の名称「Ryugu」は異例の早さで審査を終え、太陽系内小惑星の名称を管理するMinor Planet Centerの小惑星リストに「Ryugu」として名称が掲載されました。
以上、10月05日付、” ISAS トピックス ” から
はやぶさ2が目指す 1999 JU3 命名公募要項
上画像は、T.Mueller 氏による形状モデルです。2014年時点での最新データによるものです。(© JAXA)
概要
JAXA はやぶさ2プロジェクトチームは、明日7月22日より、探査対象天体 1999 JU3 の名称案を募集することとなりました。今年、地球をスイングバイするはやぶさ2探査機が探査するにふさわしい名前を一般の皆様から応募頂きたいとしています。
募集期間:2015年07月22日13:30~08月30日10:00(日本時間)
応募方法:JAXA のWeb から入力、ハガキ、JAXA 相模原キャンパス特別公開での応募用紙による応募
名称案決定の手順:
(1) JAXA にて応募された名称案から最もふさわしい案を選ぶ.
(2) 発見者の米国リニアチームより国際天文学連合(IAU)に名称案の申請を行って頂く.
(3) 国際天文学連合にて決定される.
名称決定の時期:2015年末を想定(IAU の審査状況による)
ISAS 宇宙科学研究所サイトから
応募方法
・インターネットで応募する場合:応募フォーム
・ハガキで応募する場合:こちらに詳細があります
・JAXA相模原キャンパス 特別公開(2015年7月24日、25日)の会場では当日専用の記入用紙により応募することができます。
お問い合わせ
お問い合わせいただく前に、まずはこちらの「よくある質問」をご覧ください。
【応募に関するお問い合わせ先】
小惑星名称案募集担当(宇宙科学研究所)
電話番号: 090-5551-1714
受付時間: 月曜日から金曜日までの午前9時30分~午後5時30分まで
参考資料
小惑星探査機「はやぶさ2」パンフレット(pdfファイル・1.8MB)
小惑星探査機「はやぶさ2」プレスキット(pdfファイル・2.6MB)
「はやぶさ2」情報源 Fact Sheet Ver. 1.5(2014年11月29日版)(pdfファイル・12.7MB)
JAXA プレスリリース:小惑星探査機「はやぶさ2」が目指す小惑星1999 JU3の名称案募集について
名称案を考えるときの注意
・1999 JU3 は地球接近小惑星(NEO:Near Earth Object)に分類される小惑星である。この種類の小惑星は神話から名前をとるのが慣例となっている。神話からふさわしい名前を探して頂けるとよい。神話は、日本の神話でも世界の神話でもよい。
・神話以外から名付ける場合には、何か特別な理由がないと IAU で認められない可能性が高い。たとえば「はやぶさ」の場合には、日本が行う世界初の小惑星サンプルリターンミッションの目的地ということで、日本のロケットの生みの親である糸川英夫博士に因んだ「イトカワ」と名付けることが認められた。
・小惑星の命名には細かい規則があるので、規則に反していないことを確認して応募して欲しい。(詳細については、2015年07月22日13:30開設予定の名称案募集の特設ウェブページ内でも説明する)
C 型小惑星「1999 JU3」解説
以下は、事務局井本が、出来得る限り楽しく簡単に「1999 JU3」を説明しようと、四年ほど前に MEF サイトに書いたものです。すでにレトロな解説ページとなっておりますが、なかなか「味わい深い」解説であると少しだけ感じます。。。
「はやぶさ2」が目指す C 型小惑星「1999 JU3」
07月21日午後、宇宙科学研究所において吉川真はやぶさ2ミッションマネージャによる命名公募説明会の際に出された資料を以下に収録しました。PDF ですが、944KB 程度と軽いです。
記載されているのは、
・名称案を考えるときの注意
・小惑星命名の規則 1, 2.
・名称案を考えるときのヒント
・これまでの参考例
・1999 JU3 についての経緯と今後
・小惑星発見から命名までの過程
・NEO 以外の小惑星命名の規則
・名称提案のときの説明文
・その他、1999 JU3 についての詳細情報など
小惑星 1999 JU3 の名称案募集について - PDF 944KB
(転載不可)
Reference
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関連トピックス
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はやぶさ2のサイエンス
「はやぶさ2」が目指すC型小惑星「1999 JU3」(井本昭:TPSJ 推進事務局)
私たちが目指す小天体~小惑星:第一編~(井本昭:TPSJ 推進事務局)
「はやぶさ2」の目的地を調べる 162173 1999JU3の観測 / 赤外線天文衛星「あかり」(長谷川直:JAXA月・惑星探査プログラムグループ 研究開発室)
火の鳥「はやぶさ」未来編 その2~宇宙工学・宇宙探査としての意義~(國中均:JAXA/ISAS)
火の鳥「はやぶさ」未来編 その3~SCI/DCAM3と衝突の科学~(荒川政彦:神戸大学)
火の鳥「はやぶさ」未来編 その4~ C 型小惑星をもちかえる~(橘省吾:はやぶさ2サンプラーチーム)
火の鳥「はやぶさ」未来編 その5~はやぶさ2統合サイエンスの理念~(小林直樹:JAXA/ISAS)
火の鳥「はやぶさ」未来編 その6~工学技術としてのはやぶさ2~(津田雄一:JAXA/ISAS)
始原天体有機物研究の今とこれから Ⅱ.不溶性有機物(IOM)(癸生川陽子:カーネギー研究所)
始原天体有機物研究の今とこれから Ⅰ.アミノ酸(薮田ひかる:大阪大学理学研究科宇宙地球科学専攻)
はやぶさ後継機に向けた小惑星(162173)1999 JU3 の観測(川上恭子:JAXA/ISAS)
C 型小惑星の探査における可視・近赤外分光の役割(廣井 孝弘:ブラウン大学・地球科学科、杉田精司:東京大学・新領域創成科学研究科) -
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