The Planetary Society of Japan

SLS スペースローンチシステム First Flight

SLS EM-1 セカンダリーペイロードの詳細

米国外に向けた三つのスロットが埋まる!
NASA と国際的なパートナー関係にある研究機関に向けて用意されていたセカンダリーペイロードスロット三席に搭載される宇宙機が決定しました。イタリア ASI から一機、日本からは二機の小型宇宙機か搭載されます。以下に現在公表されているデータに基づいてご紹介します。
 

 

EQUULEUS

Image Credit : 中須賀・船瀬研究室
 

2016/05/27 : ” 中須賀・船瀬研究室ニュース ”
東京大学と JAXA が共同で提案した 6U サイズの深宇宙探査用 CubeSat ” EQUULEUS(エクレウス)(EQUilibriUm Lunar-Earth point 6U Spacecraft) ” が、NASA が2018年に打ち上げを計画している新型ロケット SLS(Space LaunchSystem)の初号機のセカンダリーペイロードとして選定されました.超小型宇宙機による地球・月圏での低エネルギー軌道制御技術の実証や、地球を覆うプラズマ観測などの科学観測を計画しています。超小型探査機による深宇宙探査ミッションの可能性を切り開くべく、東京大学において世界で初めて 50 kg 級の深宇宙探査機バスの実証に成功した PROCYON に引き続き、今回のミッションの検討を進めていきます。

NASA Release May 27, 2016 :
”  International Partners Provide Science Satellites for America’s Space Launch System Maiden Flight ”
 

 

OMOTENASHI

Image Credit : Image Credit : JAXA
 

日本から選出のもう一機が「おもてなし(Outstanding MOon exploration TEchnologies demonstrated by NAno Semi-Hard Impactor)」です。こちらについては未だ JAXA からは説明がありませんので、公式発表後に詳細をお伝えします。
 

 

ArgoMoon

Image Credit : Image Credit : ASI
 

NASA が国際協力パートナー向けに用意した三つのスロットのあと一つは、イタリア、Italian Space Agency(ASI)から選出されました。この宇宙機は、オリオン宇宙船を月の軌道上に乗せる中間極低温推進段(ICPS)の稼動を近接して撮影、そのプロセスを記録し、他の Cubesats の展開に関する貴重なミッションデータを取得します。また、この CubeSat は、CubeSat と地球の間の光通信機能をテストするニーズもあります。

NASA Release. May 27, 2016 :
”  International Partners Provide Science Satellites for America’s Space Launch System Maiden Flight ”
 

 

キューブサットの選択枠について

NASA Release Feb. 03, 2016 :
”  NASA Space Launch System’s First Flight to Send Small Sci-Tech Satellites Into Space ”
 

上画像 : NEA Scout
小惑星 1991 VG を対象天体として撮像を行い、その位置情報を取得します。2017年07月から2018年03月までの打ち上げまでの間、地上観測を行うことによって軌道の精度を高めるミッションも行います。開発はマーシャル宇宙飛行センター(Marshall Space Flight Center)とジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory : JPL)の共同開発で、主任研究者は JPL が担います。
Feb. 03, 2016 :
”  NASA Tests Solar Sail Deployment for Asteroid-Surveying CubeSat NEA Scout ”


13 機のキューブサット(or ピギーバック宇宙機)について、その選択は NASA の幾つかの部門によって行われております。すでに選ばれて開発が進められているもの、コンペによって選出されるもの、協力関係にある国際的なパートナー向けにも三機の枠が用意されており、我が国でもプロキオンに続くさらに進化した小型宇宙機で挑んで欲しいと思います。
以下は選出部門、選択されたキューブサットのミッション内容です。

上述したとおり、以下に含まれないものとして、NASA と国際的なパートナー関係にある研究機関に向けて、セカンダリーペイロードスロット三席が用意されました。
 

 

NextStep

Next Space Technologies for Exploration Partnerships Projects (NextSTEP) を通じて選出されたものは次の二案です。
” May 6, 2015 NASA 特集 ”
 

Skyfire

ロッキード・マーティン・スペース・システムズ社によって開発された、月表面上の知見向上を目的として、キューブサットのフライバイ時に赤外線データを取得する。NASA が現在獲得している深宇宙探査の戦略的知識の欠落を補うことと、ロッキード・マーティンの商業戦略の向上をも狙っている。
また、SkyFire の展開後は、キャラクタリゼーション、リモートセンシング、および観測地選択に関して SKGs (Strategic Knowledge Gaps)に対処すべく月表面環境の観測をフライバイ時に行う。
将来有人探査ミッションへの足掛かりとして、今回の CubeSats や他ミッションによる技術実証が探査環境の知識を高め、乗組員やシステムへのリスクを低減するための機能を向上することが重要としている。Skyfire の最先端技術の向上によって、深宇宙の目的地での運用信頼性を向上させるデータのキー部分を提供出来るとしている。

 

Lunar IceCube

ケンタッキー州立モアヘッド大学は、月面からわずか 100 km の低軌道で氷や他の資源を探査する CubeSat を開発する。JPL が、通信のサポートと DSN(ディープスペースネットワーク)を提供する。また、主任研究員は JPL に籍を持つ。

 

 

HEOMD

NASA 有人探査・運用ミッション本部 (NASA Human Exploration and Operations Mission Directorate or HEO) からの選択は以下の三つのキューブサットです。
” NASA 有人探査・運用ミッション本部 ”
 

Near-Earth Asteroid Scout, or NEA Scout

小惑星の撮像を行い、その位置情報を取得する。対象天体は 1991 VG 。017年7月から2018年3月までの間、地上観測を行うことによって軌道の精度を高める。開発はマーシャル宇宙飛行センター(Marshall Space Flight Center)とジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory : JPL)の共同開発。主任研究者は JPL が担う。

 

BioSentinel

酵母を使い、深宇宙での長期間に亘る放射線の生体への影響を検出・測定し比較する。 JPL は、通信のサポートと DSN を提供する。

 

Lunar Flashlight

氷の堆積物を探し、月面から採取できる場所を探索する。JPL でミッションを管理し、プロジェクトマネージャは JPL に籍を持つ。

 

 

SMD

以下の二つのキューブサットは、NASA 科学ミッション本部 (Science Mission Directorate or SMD) によって採択されました。
” NASA 有人探査・運用ミッション本部 ”
 

CuSP

宇宙空間中のソーラー粒子と磁場を測定する「宇宙気象ステーション」、宇宙天気を監視する局のネットワークの実用性をテストする。これらの無線通信への干渉や、地球における効果の多種多様を観測し、入射する放射を測定するなど。通信のサポートと DSN は、JPL が提供する。

 

LunaH-Map

アリゾナ州立大学で開発中のキューブサットで、月の水鉱床のこれまでで最も詳細な地図を生成するために、月のクレータ内、特に南極のクレーター内部の「永久影(常に日陰の領域)」の水素を探索する。ミッション提案者のアリゾナ州立大学惑星地質学者クレイグ・ハードグローブ(Craig Hardgrove)が PI を務め、通信のサポートと DSN を JPL が担う。

 

 

Cube Quest Challenge

NASA 宇宙技術ミッション本部が主催するコンペティションから3機のキューブサットが選出されます。技術的な議論やミッション設計等の調整のために、チャレンジエントリチーム、NASA 職員、識者等によるサミットが11月18~19日に開催されます。この会議は、インタラクティブなプラットホームとなることを目指します。
” Space Technology Mission Directorate or STMD ”
 

選出されるためには、四回のグランドトーナメントを勝ち抜かなければなりません。以下がその日程です。

・第一回:2015年08月
・第二回:2016年02月
・第三回:2016年08月
・第四回:2017年02月

詳細:” NASA's Centennial Challenges: Cube Quest Challenge ”

キューブクエストチャレンジへの登録手順、スケジュール、ルールと参考資料については、以下のページに詳細があります。
” Cube Quest Challenge : News and Updates ”

 

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